2023.08.30
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最適なマイホームの面積選び『おすすめの広さとその理由』

更新日:2024年3月21日

最適なマイホームの面積選び『おすすめの広さとその理由』

はじめに

「広い家に住みたい」とお思いの方も多いかもしれませんが、スペースがありすぎるとかえって住みにくい側面もあり、当然ですが、建築費用もかかります。

高齢者の住む家が広く若年世帯の家が狭いという問題は知られざる社会問題となっています。

実際に、戸建て住宅の場合、どのくらいの面積が適正なのでしょうか。

日本の住宅面積

住宅金融支援機構の「2022年度フラット35 利用者調査」によると、延床面積の全国平均は注文住宅で122.8㎡建売住宅で101.9㎡となっています。

中古住宅は114.2㎡という結果になっています。

フラット35調査 住宅面積の推移

出典:住宅金融支援機構「2021年度フラット35 利用者調査」


 

因みにマンションは65.7㎡となっており中古マンションだと少し広い68.0㎡となっています。

 

 

更にこちらの表は国土交通省調べの所有関係別一住宅当り延べ床面積の推移の表となりますが、持家の欄をご覧ください平成15年頃まで一住宅の延べ床面積は増え続けてその後はほぼ横ばいという結果になっています。

 

2 住宅の規模

           

(1)所有関係別一住宅当たり延べ床面積の推移

           

<全 国>

         

(単位:㎡)

 

総数

持家

借家

 

公営

都市再生機構・公社

民営借家

給与住宅

昭和43年

73.86

97.42

37.78

34.13

53.56

48年

77.14

103.09

40.01

36.01

53.86

53年

80.28

106.16

41.52

43.32

37.02

55.33

58年

85.92

111.67

44.90

44.67

39.19

57.28

63年

89.29

116.78

47.00

44.84

41.77

56.07

平成5年

91.92

122.08

49.44

46.66

41.99

56.35

10年

92.43

122.74

50.19

46.97

42.03

53.52

15年

94.85

123.93

51.56

48.99

44.31

53.63

20年

94.13

122.63

51.52

49.51

43.47

53.17

25年

94.42

122.32

51.91

50.19

44.39

52.60

30年

93.04

119.91

51.48

51.03

45.57

52.75

             

<関東臨海>

           
 

総数

持家

借家

 

公営

都市再生機構・公社

民営借家

給与住宅

昭和43年

55.28

81.62

38.99

25.17

46.82

48年

58.53

86.86

41.19

27.55

48.15

53年

61.90

89.44

40.04

44.13

29.30

50.32

58年

67.03

93.27

41.60

45.05

31.54

51.26

63年

69.42

97.19

43.07

44.79

34.61

50.62

平成5年

71.43

101.37

45.34

46.44

36.27

49.40

10年

72.71

101.78

47.67

46.55

36.78

48.52

15年

75.20

101.42

47.28

49.51

38.84

49.24

20年

75.32

100.95

46.85

50.34

38.28

48.96

25年

75.50

99.97

47.32

50.36

39.67

47.33

30年

76.62

101.07

46.55

51.29

41.76

48.66

             

<東 海>

           
 

総数

持家

借家

 

公営

都市再生機構・公社

民営借家

給与住宅

昭和43年

81.76

104.47

36.70

38.04

53.70

48年

85.75

110.64

39.37

35.44

54.79

53年

88.37

112.02

42.77

40.94

36.77

55.73

58年

94.49

118.28

45.55

42.89

38.60

57.44

63年

98.99

124.49

48.09

42.69

40.71

56.10

平成5年

101.45

130.21

50.80

44.74

45.11

55.66

10年

102.01

131.77

50.87

46.82

45.09

52.80

15年

104.52

134.53

52.34

46.46

46.89

51.49

20年

103.06

133.18

52.72

47.86

45.87

47.44

25年

103.50

132.99

53.30

47.88

45.67

45.93

30年

102.18

129.49

51.51

50.27

47.63

47.59

             

<近 畿>

           
 

総数

持家

借家

 

公営

都市再生機構・公社

民営借家

給与住宅

昭和43年

66.35

95.58

38.80

34.17

55.11

48年

70.27

101.29

40.39

35.56

53.98

53年

72.34

101.19

41.15

43.48

35.56

55.08

58年

78.77

106.03

44.27

44.78

37.70

57.17

63年

81.90

109.95

46.27

45.77

39.77

56.36

平成5年

82.87

113.47

47.09

47.37

40.21

57.33

10年

84.26

113.77

47.95

47.58

39.92

51.68

15年

88.07

115.58

49.18

49.86

43.37

53.12

20年

87.56

113.86

49.13

49.95

42.52

53.70

25年

89.12

114.91

50.18

50.99

43.93

54.50

30年

88.17

112.73

49.43

51.20

44.63

55.77

             

(資料)「住宅・土地統計調査」(総務省)

           

 

 

さらに都道府県別にまとめられた表となります。人口の多いつまり、地価の高いエリアでは一住宅当りの床面積は小さくなります。ちなみに東京都は65.90㎡と全国でも最小となります。その後に沖縄が入りますが、大阪、神奈川と続いて面積が小さくなっています。

 

 

2 住宅の規模

   

(2)一住宅当たり延べ床面積の都道府県比較

   
   

1住宅当たり延べ面積
(㎡)

   
 

01  北    海    道

91.23

 
 

02  青    森    県

121.58

 
 

03  岩    手    県

119.90

 
 

04  宮    城    県

97.24

 
 

05  秋    田    県

131.93

 
 

06  山    形    県

135.18

 
 

07  福    島    県

112.65

 
 

08  茨    城    県

107.79

 
 

09  栃    木    県

106.54

 
 

10  群    馬    県

107.14

 
 

11  埼    玉    県

87.15

 
 

12  千    葉    県

89.74

 
 

13  東    京    都

65.90

 
 

14  神  奈  川   県

78.24

 
 

15  新    潟    県

128.95

 
 

16  富    山    県

145.17

 
 

17  石    川    県

126.60

 
 

18  福    井    県

138.43

 
 

19  山    梨    県

111.94

 
 

20  長    野    県

121.62

 
 

21  岐    阜    県

121.77

 
 

22  静    岡    県

103.15

 
 

23  愛    知    県

95.01

 
 

24  三    重    県

110.42

 
 

25  滋    賀    県

115.49

 
 

26  京    都    府

86.93

 
 

27  大    阪    府

76.98

 
 

28  兵    庫    県

93.40

 
 

29  奈    良    県

110.87

 
 

30  和  歌  山  県

105.72

 
 

31  鳥    取    県

121.52

 
 

32  島    根    県

123.08

 
 

33  岡    山    県

105.64

 
 

34  広    島    県

93.52

 
 

35  山    口    県

102.30

 
 

36  徳    島    県

111.05

 
 

37  香    川    県

108.58

 
 

38  愛    媛    県

99.95

 
 

39  高    知    県

95.32

 
 

40  福    岡    県

84.66

 
 

41  佐    賀    県

112.48

 
 

42  長    崎    県

97.20

 
 

43  熊    本    県

99.57

 
 

44  大    分    県

98.02

 
 

45  宮    崎    県

94.39

 
 

46  鹿  児  島   県

88.67

 
 

47  沖    縄    県

75.77

 
     

 

東京都でマイホームを持つ際は全国平均を基に言えば、東京では、相場よりも広い住宅に住まう、つまり相場より高額な住宅にすることが広さの満足度を上げる要素になってしまうことが分かります。

 

国が推奨する面積とは

また、国の住宅関連施策の方向性を決める住生活基本計画では、住宅の広さについて「最低居住面積水準」と「誘導居住面積水準」を提示しています。

 

住生活基本計画

 

最低居住面積水準

最低居住面積水準とは「健康で文化的な住生活を営む基礎として必要不可欠な面積」を示す数値であり、以下のように定められています。

単身者:最低居住面積水準=25㎡

2人以上の世帯:最低居住面積水準=10㎡×世帯人数+10㎡

こちらの計算式を基に計算してみと、最低居住面積水準50㎡となり、「4人家族なら最低50㎡は確保しましょう」となります。

 

 

 

誘導居住面積水準

誘導居住面積水準とは、「豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅の面積」のこと。戸建て住宅の場合、次のように定められています。

単身者:誘導居住面積水準=55㎡

2人以上の世帯:誘導居住面積水準=25㎡×世帯人数+25㎡

同じく4人家族として計算してみると、誘導居住面積水準は125㎡になります。

 

 

まとめ

誘導居住面積水準は前述で解説した、一住宅の延床面積の平均値と同じような数値となることがわかります。

つまり、国が推奨していて、全国平均でも結果となって表れている㎡数を参考に家づくりや物件の購入の検討をすること一般的なマイホームのおススメの面積となります。但し、好みにより、㎡数は異なりますので、やはり、予算と必要な広さを見比べながら検討するのが良いと思います。床面積が必要かどうか悩んだときは今回の表を見返して参考にして頂ければ幸いです。

 

 

 

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著者情報

宅地建物取引士 刈田 知彰

      (かりた ともあき)

ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。

私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。

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