2022.09.30
不動産ガイド 建築・リノベーション 水害 ハザードマップ 地盤 土地

㊙買ってはいけない中古戸建ては本当に買ってはいけない中古戸建てかを見極める方法 土地編

買ってはいけない土地
 ①危険なエリア(ハザードマップに記載している危険な地域)に該当する
 ➁地盤が不安定
 ③道路接道条件が悪い
 ④境界がはっきりしていない
 ⑤周辺の住環境が悪い場合や土地に将来性がない
 ⑥狭小地や土地の形がいびつな不整形地
 ⑦土地が周囲より低い位置にある
 まとめ

マイホームは人生において最も高い買い物の一つによく挙げられます。

物件の流通により、昨今は新築だけでなく中古の物件も購入しやすくなりました。

新築の物件と中古物件の違いは単純に新しい古いではなく保証・保険の問題があります。

新築住宅のメリットは10年の保険がついている点があります。万が一不具合や欠陥があった場合でも対処してもらえるのが利点になります。

中古住宅の場合ですと保証の期間は、売主が業者の場合で2年、売主が一般の方の場合だと3カ月あったらいい方で、引渡より一週間や場合によっては契約不適合責任免責といって最初から保証をしないケースも存在します。

 

また、戸建てを売却するタイミングは設備などが古くなって壊れるタイミングと重なることも多くなりますし、売却の期間、給湯器や水回り設備のパッキンは人が使用しないと急激に劣化してしまうので無事に引き渡したいという売主の意思とは反対に、事実として使用していた時は全く問題なく使えていたのに、引渡のタイミングで壊れてしまったなどの事例が発生してしまいます。

中古戸建ての悪い部分はここになります。ですが性能向上リノベーションを行う事で保証に関しては解決します。つまり中古物件でも建物に関して心配事はなくなります。

 

そこで中古戸建てを購入する上で(一部は新築にも言える内容です)重要なポイント建物が建つ土地に関して解説させて頂きます。

 

 

買ってはいけない土地

それでは買ってはいけない土地の解説をはじめます。

①険なエリア(ハザードマップに記載している危険な地域)に該当する

結論買ってはいけません

洪水、津波、土砂災害などの災害が想定される地域はハザードマップに記載されています。

ハザードマップは国、都道府県、市区町村、地方自治体によって災害リスクが想定されている地域を示した地図です。

このマップの示す地域に該当する場合はリスクがあります。

 

またマップだけでなく、海抜を確認したり現地周辺を確認したりことも忘れてはいけません。

ハザードマップは水害の法改正について(現在調整中)でも記載していますが、令和7年度までに変更される可能性が高いので、ハザードマップがいつ頃変更されたものなのかを確認しましょう。

 

➁地盤が不安定

結論買ってはいけません

現在、新築住宅では地盤の調査そして地盤の保険が必ずついてまいります。

中古の場合は保険や保証がありませんが、その分と言っては何ですが築年数分実績を積み重ねています。建物をみれば地盤が強いか弱いのかは一定確認することが出来ます。すぐにわかる確認点としては建物が傾いていたり基礎が割れていたり、ピックアップしたい所は基礎と上がり框などが分かりやすいと思います。この辺りは専門家の判断に任せた方が良いかもしれません。

このような地盤が弱い物件も地盤補強を行う事は技術的には可能ですが、費用面などを考えると、建て替えた方が良い可能性が高くなります。

 

③道路接道条件が悪い

結論場合によっては買ってもよい、中にはお得な物件もある

道路との接道や道路の種類は不動産にとって最も重要な事の1つになります。

接道の関係で再建築不可物件になってしまったり、幅員の関係でセットバックが必要になり再建築の際に同規模の建物が建てられなかったりします。

再建築不可物件は住宅ローンが使えなかったり、金利が高かったり借入期間(返済年数)が住宅ローンは基本35年に対して20年など短くなってしまう可能性もあります。

セットバックが必要な物件も同じで違反物件や既存不適格物件は住宅ローンの利用できない借入の条件が悪くなる可能性が高くなりますので、再建築不可物件や違反物件は買ってはいけない物件だと言われることが多いです

 

ただ、再建築不可物件にも既得権があります。確かに住宅ローンは利用できないことが多い物件ですが、キャッシュで購入する場合は他の物件と比較しても格安で購入することができます。

但し、再建築不可物件は地震なので倒壊した場合でも再建築することができません。つまり地震が起きても倒壊すること恐れのない建物にしておく必要があるのです。

 

④境界がはっきりしていない

結論 購入しても良いが要注意

不動産の取引は基本的には境界を明示して取引を行います。

しかし中には境界が決まっていない物件もあります。全体にない場合も一部だけない場合も、境界がないとひとまとめに行っても、意味合いはいろいろあります。

注意が必要な場合は境界の明示がされていない場合で境界を決める隣地とも話が全く進んでいない場合は注意が必要です。坪単価が高いエリアだとブロックの厚み分境界がずれるだけで、何十万や何百万と土地の価値が変わってくることも考えられます。

もし心配がある場合は購入を見合せる必要があるかもしれません。購入を検討している物件がこのような物件の場合は、第三者なるべくなら専門家の土地家屋調査士の先生に先に相談しておくことをお勧めします。場合によっては得をしたり損をしたり、将来考えられる紛争を起こらなくしたり解決してもらえたりします。

 

⑤周辺の住環境が悪い場合や土地に将来性がない

結論 買わない方が良い

周辺環境は人によって好みが異なるポイントの一つになります。例えば高台に建つ一軒家眺望がとても良い物件があります。眺望が良いので購入を決める方もおられると思いますし、眺望は良いが物件まで坂がかなりきついので購入はやめておきますという方もおられるのではないでしょうか。何が言いたいかというと、将来的に過疎化する場所は選ばない方が良いという事です。日本は後期高齢者の割合が高くなり、人口は減っていきます。例によって坂がきつい物件を買う方は多いでしょうか。駅近ブランドが数年前から高くなっております。この傾向はもっと顕著になります。また、駅によっても栄える駅と衰退する駅がでてきます。周辺の住環境が整っており、今後人の流入が多いエリアかどうか将来性があるエリアかどうか見極めることが重要になります。

 

⑥狭小地や土地の形がいびつな不整形地

結論 買わない方が良い

大きい土地なら大丈夫ですが、狭小地例えば同じ50㎡の土地でも三角形の土地と正方形の土地では建てられる建物が全くといっても違いますし、建築できる面積として使用できる範囲もかわります。建築コストや将来的な修繕コストを考えた場合変形地で他の土地より安く売られているよりも高い買い物になってしまう可能性があります。

 

メリットは土地の坪単価が極端に高いエリアなどで土地が安く購入する出来る可能性があがることや税金が安い事また特殊な建物の形状になることが多いので、特殊な建物が好きでチャレンジしたい方にはよいと思います。

 

もう一点、注意点として一般的な生活動線ではなくなるので、売却時に売りにくくなります。

 

※狭小地とは狭い土地のことを指します。住宅ローンの利用にも影響がある可能性があります。

 

⑦土地が周囲より低い位置にある

結論 購入しない方がよい、要検討

ポイントは水分です。雨水の流入や湿気が溜まりやすくなります。水分は建物の一番の敵になります。他のみ隣地から雨水が流れてきやすい土地があったりしますので、タイミングが難しいですが、雨の日に確認をする事をお勧め致します。

 

まとめ

土地を中心に買ってはいけない中古戸建ては本当に買ってはいけない中古戸建てなのかを解説してきました。

不動産には注意点がおもったよりも多くあります。仲介業者は揉め事が無いように物件を精査して買主に伝える義務がありますので、トラブルが起こる事が少ないですが、戸建ての売却を依頼された際に上記のような内容を知らずに購入してしまっていることもおられることも事実です。

物件がその分安くなっているなら良いですが、知らずにそのまま購入してしまっては損しかありません。このような過去の実績があるので、デメリットがある物件は敬遠されているのだと思います。ですが物件の特徴をしった上でそのデメリットを補えてなお且つお安く購入できたのなら得することも可能になります。ご自身目線でも物件を見極めることが重要です。

 

著者情報

宅地建物取引士 刈田 知彰

      (かりた ともあき)

ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。

私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。

新築戸建てから中古戸建てのことならなんでもご相談ください!

著者情報 刈田知彰

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