2023.01.06
不動産ガイド 道路 位置指定道路

位置指定道路とは?~道路シリーズ~

更新日2024/1/16

位置指定道路とは?~道路シリーズ~

 

はじめに

 新築住宅でも中古住宅でも接道の状況は、大きなウエイトを占めます。道路が狭いだけなのにと思われる方もおられると思いますが、場合によっては家が建てれないなんてことも起こりえます。

 そんな道路にはいろいろな種類があります。公道や私道またそこから枝分かれしていろいろな種類の道路にわかれます。今回はその中で位置指定道路にフォーカスしてみたいと思います。

 位置指定道路とは指定道路の一つで特定行政庁が定めた道路の一つとなります。今回は位置指定道路について詳しく解説していきたいと思います。

 

1 位置指定道路とは

建築基準法42条1項5号道路

以下の4つすべてを満たす道

  1. 建築物の敷地として利用するため
  2. 法によらないで築造 
  3. 政令が定める基準に適合する道
  4. 特定行政庁からその位置の指定を受けたもの

2 開発許可と位置指定の違いは

面積の違いです。

500㎡以下の場合は位置指定道路になります。

 

3 位置指定道路の調査ポイント

位置指定道路の場合は位置指定申請図(申請時の図面)が必ず残っており建築基準法の担当部署で入手することができます。

 

現場調査も必ず行います。位置指定申請図と比べながら調査しましょう。

1 現況の幅員の確認2 延長距離がどのくらいあるのか3 隅切りを確認しましょう

図面とは異なっている場合や隅切りが行われていない場合は要注意です。

 

位置指定道路でもセットバックを行わないといけないケースも存在し、最悪の場合は建築できない場合も考えられます。

 

 

4 似たような道路に「公衆用道路」があります。

各自治体に申請して「公衆用道路」と認められれば固定資産税・都市計画税・不動産取得税が非課税になります。公衆用道路は、登記簿謄本で地目が『公衆用道路』になります。

位置指定道路でも『公衆用道路』となっている場合と『宅地』となっている場合があります。見た目だけでは判断できないケースが多いです。

 

位置指定道路は私道の一つです。つまり土地の所有者がいます。一人の場合もあれば複数人が土地を出し合って道路(私道)にしています。位置指定道路として申請の方法や要件は特定行政庁によって細かい規定の違いがあります。幅員を4m以上、側溝を設けるなどいろいろな要件があります。

行政によって異なりますが、基本的には整備は私道の所有者が行う必要があります。また位置指定道路には自転車、植栽など通行を妨げるようなものを置くことができません。

また、私道部分の土地の所有者全員の合意がないと申請できません。通常位置指定道路の申請を行うのは宅地開発をして販売するデベロッパーになりますので、合意する必要がありませんが、すでにある現状を位置指定道路にする場合は工事費用や所有者が複数人いるなどクリアしなければならない要件が多く存在していますし、現況に応じてその方法もことなるので位置指定のメリットもありますがデメリットが多くなってしまう事の方が多いです。

 

5 位置指定の道路を含む私道の所有者は主に3つが考えられます。

  1. 地主(宅地を開発した不動産会社の場合も含む)
  2. 土地一筆(または複数)を購入した人々の共有名義
  3. 土地を購入した人々で私道を分筆して持ち合っている

です。

また、私道の所有の仕方も沢山存在します。

位置指定道路

このように沢山のパターンが考えられます。また必ずしも上記図のどれかのパターンに当てはまるわけではなく、その他のパターンで所有されている可能性もあります。

 

よくある、「私道につき進入禁止」や「通り抜け禁止」はありえる?

 

位置指定道路は、あくまでも「私道」です。

判例では、その土地の所有者以外の人には「通行権があるとは断定できない」と示されています。もしも他人が所有の私道を通行する場合は通行料求められたりする可能性があります。

図【3】のように飛び地で土地を持っているのはそういったトラブルを防ぐためかもしれません。

 

6 税金は誰が払うの?

位置指定道路の固定資産税は所有者が支払います。例外もあり例えば公衆用道路であれば非課税になります。

 

7 位置指定道路は公道にできないの?

可能かもしれませんが、現実的にはハードルがかなり高いです。公道になるということは公共性が高い必要があります。

位置指定道路 複数所有位置指定道路 公道に挟まれている場合

 

このように袋小路になっている土地の為の位置指定道路なのか両端は公道に接続している位置指定道路かによっても必要性、公共性が変わってきます。市区町村が道路を所有するということは、維持管理費を市区町村費用で負担するという事になります。そのお金はもちろん税金で賄われます。左の図のように限られた住民の為に税金を利用するのは違和感がありますよね。もちろん各市区町村のルールによって異なると思いますので、実際にお考えの方は各自治体に確認してみましょう。

 

 

8 位置指定道路廃止

位置指定道路の廃止をすることはもちろん可能です。

ですが、位置指定道路を廃止することで、すでに建っている建物が接道を果たせなくなるなどが想定できますが、そのような場合は原則認められません。全所有者および関係人から同意を得る必要があります。

 

 

分かりやすい例えだと、土地Aの所有者が土地BからFすべてを買収してマンションを建設したい場合などは所有者が一人しかおらず全員で所有していた私道部分の必要性がなくなりますので、このような場合は認められます。

また位置指定道路を適切に廃止せずに、位置指定道路上に建築を行ったりした場合には罰則が適用されます。あまりないケースだとは思いますが注意しましょう。

 

 

9 位置指定道路付きの土地を売買する場合の注意点

 

位置指定道路を通行する土地に必ずしも「通行権」があるとは限りません

位置指定道路は1人が所有しているのではなく数多くの人で所有しているケースが多いです。(①所有者の確認)(②通行と掘削の承諾書を得る)必要があります。過去にトラブルなどがないかなどを事前に確認を行いましょう。

また、私道の場合だと修繕費は基本的には所有者が分担して支払う事になると思いますので(③上下水道や道路の修繕費の取り決めがあるか)。①から③を確認しておく方がよいでしょう。特に取り決めがないケースも多いですが。後に所有者や通行の必要があるもの同士で揉める原因として考えられます。

 

位置指定道路にはこのような要因もあり、通常の公道に面している土地よりも安価で取引されることが多いです。また、位置指定道路や他の私道が多いというエリアもあります。自ずと位置指定道路しか購入できないケースもありますので、購入の際はしっかりと確認を行い許容範囲かどうか検討しましょう。

 

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著者情報

宅地建物取引士 刈田 知彰

      (かりた ともあき)

ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。

私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。

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著者情報 刈田知彰

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