2026.02.26
不動産ガイド

世田谷区で中古一戸建てを買う|相場・治安・住みやすさ徹底解説

緑豊かな世田谷区の住宅街にある中古一戸建てのイメージ画像。画像内には「世田谷区で中古一戸建てを買う」という大きなタイトルと、「相場・治安・住みやすさ徹底解説」というサブタイトルが配置されている。左側には地図と虫眼鏡のアイコン、右側には家と値札、盾のアイコンが添えられ、物件探し、価格相場、治安に関する情報が含まれていることを示唆している。

目次

1. 世田谷区はどんなところ?

「世田谷区」と聞くと、皆さんはどんなイメージを持たれますか? 閑静な住宅街、緑豊かな公園、おしゃれなカフェが並ぶ街並み――。東京23区の中でも「住みたい街」として常に上位に挙がるのが世田谷区です。

私は不動産業界で16年、数多くの物件を見てきましたが、世田谷区を訪れるたびに感じるのは「住宅街としての成熟度の高さ」です。派手さはないけれど、道を一本入れば静かな住宅地が広がり、公園では子どもたちが元気に遊んでいる。そんな穏やかな暮らしが叶うエリアです。

世田谷区は東京23区の南西部に位置し、渋谷区・目黒区・大田区・杉並区、そして多摩川を挟んで神奈川県川崎市と隣接しています。成城、二子玉川、三軒茶屋、下北沢など個性豊かな街が点在しており、エリアごとにまったく異なる表情を見せてくれるのも大きな魅力です。

世田谷区の基本データ

  • 面積:58.05km²(東京23区で2番目の広さ)
  • 人口:約92万人(2025年時点)
  • 世帯数:約49万世帯

人口約92万人は23区で最も多く、面積も大田区に次いで23区で2番目の広さです。この広さゆえに、区内でもエリアによって雰囲気が大きく異なります。世田谷地域、北沢地域、玉川地域、砧地域、烏山地域の5つの地域に分かれており、物件選びではこのエリア特性を理解することが非常に重要です。

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2. 世田谷区の土地相場・中古住宅相場

世田谷区で中古一戸建ての購入を検討するなら、まず相場感をつかんでおくことが大切です。「世田谷区=高い」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、エリアによって価格差がかなりあるのをご存じでしょうか?

土地相場(2025年基準)

世田谷区の平均地価は約60万円/m²前後です。ただし、エリアによる差が大きいのが特徴です。

  • 成城・等々力エリア:80万〜120万円/m²(高級住宅街として知られるエリア)
  • 二子玉川・用賀エリア:70万〜100万円/m²(再開発で人気上昇中)
  • 三軒茶屋・下北沢エリア:70万〜90万円/m²(利便性の高さが人気)
  • 千歳烏山・祖師ヶ谷大蔵エリア:45万〜65万円/m²(比較的手が届きやすい)
  • 桜上水・経堂エリア:50万〜70万円/m²(住宅地として安定)

近隣区と比較すると、渋谷区や目黒区よりは割安ですが、杉並区や練馬区と比べるとやや高めの水準です。ただし、世田谷区内でも千歳烏山や粕谷エリアなどは杉並区の一部と同程度の価格帯であり、「世田谷アドレス」を比較的リーズナブルに手に入れられるエリアも存在します。

中古住宅の価格帯

世田谷区の中古一戸建ては、築年数・面積・最寄り駅からの距離によって幅がありますが、おおむね以下の価格帯が目安です。

  • 築30年以上:3,000万〜6,000万円(土地値に近い価格帯。建物の状態次第でリノベーション向き)
  • 築20〜30年:4,500万〜8,000万円(適切にメンテナンスされていれば十分住める)
  • 築10〜20年:6,000万〜1億円(設備もまだ現役の物件が多い)
  • 築10年未満:8,000万〜1億5,000万円以上(新築に近い状態)

私のお客様では、築25〜35年の物件を4,000万〜6,000万円で購入し、1,000万〜1,500万円のリノベーションを加えるパターンが増えています。トータル6,000万〜7,500万円で理想の住まいを手に入れられるため、新築の半額程度で済むケースも珍しくありません。

3. 世田谷区の家賃相場

「今は賃貸に住んでいるけれど、購入した方がお得なのでは?」と考えている方も多いのではないでしょうか。世田谷区の家賃相場を見てみましょう。

  • ワンルーム〜1K:7万〜9万円
  • 1LDK〜2DK:11万〜15万円
  • 2LDK〜3DK:15万〜22万円
  • 3LDK〜4LDK:20万〜35万円

ファミリー向けの3LDK以上で月20万円以上の家賃を払うとなると、年間240万円、10年で2,400万円の支出になります。この金額を考えると、中古一戸建てを購入してローンを組んだ方が、トータルコストでは有利になるケースが多いです。

実際に私のお客様でも、「三軒茶屋で月22万円の賃貸マンションに住んでいたが、経堂エリアで築28年の中古一戸建てを5,200万円で購入し、月々の住居費が15万円台に下がった」というケースがあります。しかも、ローン返済が終われば住居費はほぼゼロ。資産として残るのも大きなメリットです。

4. 世田谷区の交通アクセス

世田谷区は複数の鉄道路線が走っており、都心へのアクセスが良好です。通勤・通学の利便性は住まい選びの重要なポイントですので、しっかり確認しておきましょう。

電車でのアクセス

世田谷区内を走る主要路線は以下のとおりです。

  • 東急田園都市線:三軒茶屋・駒沢大学・二子玉川など。渋谷まで最短約5分、半蔵門線に直通で大手町まで約30分
  • 東急世田谷線:三軒茶屋〜下高井戸を結ぶ路面電車。のどかな雰囲気が人気
  • 小田急線:下北沢・経堂・成城学園前・祖師ヶ谷大蔵など。新宿まで最短約10〜20分
  • 京王線:明大前・下高井戸・千歳烏山など。新宿まで最短約15分
  • 東急東横線:自由が丘駅付近が世田谷区に隣接。渋谷・横浜方面へアクセス良好
  • 東急大井町線:二子玉川・等々力・尾山台など。大井町まで約20分

特に注目したいのは、小田急線の複々線化(2018年完成)です。これにより朝のラッシュ時の混雑率が大幅に改善され、経堂や成城学園前エリアの通勤環境が劇的に良くなりました。この変化を受けて、小田急線沿線の中古住宅の人気が高まっています。

バス路線

世田谷区は面積が広いため、駅から離れたエリアではバスが重要な交通手段になります。東急バス・小田急バス・京王バスが区内を広くカバーしており、渋谷・二子玉川・成城学園前などのターミナル駅を結ぶ路線が充実しています。バス便が豊富なエリアは、駅から少し離れていても地価が抑えめで、コスパの良い物件が見つかりやすい穴場です。

車でのアクセス

環状七号線(環七)と環状八号線(環八)が区内を南北に走り、東名高速道路の東京インターチェンジ(用賀)が区内にあります。車での移動も便利なエリアですが、朝夕の幹線道路は渋滞しやすい点は覚えておきましょう。世田谷通りや玉川通り(国道246号)も主要な幹線道路です。

5. 世田谷区の生活利便性

買い物施設

世田谷区は大型商業施設から地元密着の商店街まで、買い物環境が非常に充実しています。

  • 二子玉川ライズ:約150店舗が入る大型複合施設。映画館やフードコートも充実
  • 三軒茶屋エリア:キャロットタワーを中心に飲食店や専門店が密集
  • 下北沢エリア:古着屋・雑貨店・カフェの宝庫。再開発で商業施設も増加中
  • 成城コルティ:成城学園前駅直結のショッピング施設
  • スーパー:オオゼキ、サミット、成城石井、ライフ、西友、OKストアなど区内各地に多数

日常の食料品買い出しに困ることはまずありません。特にオオゼキは世田谷区に複数店舗を構えており、品揃えの良さと価格の手ごろさで地元住民から絶大な支持を得ています。

教育施設

世田谷区は子育て世帯に人気が高いエリアです。教育環境の充実度がその理由のひとつです。

  • 小中学校:区立小学校61校、区立中学校29校。通学区域の選択肢が豊富
  • 私立校:成城学園、東京都市大学付属、昭和女子大学付属など名門校が多数
  • 保育施設:認可保育所の整備が進み、待機児童数は年々減少傾向
  • 図書館:区立図書館15館。蔵書数は23区トップクラス

教育熱心なご家庭が多い地域でもあり、学習塾や習い事教室も充実しています。私のお客様でも「子どもの教育環境を重視して世田谷区を選んだ」という方が非常に多いです。

医療施設

大規模病院から地域のクリニックまで、医療体制も万全です。

  • 国立成育医療研究センター:小児・周産期医療の全国的な拠点病院
  • 関東中央病院:救急対応も行う総合病院
  • 世田谷区医師会:休日・夜間の急病診療所を運営
  • クリニック:内科・小児科・歯科など駅周辺に多数集積

特に小さなお子さんがいるご家庭にとって、国立成育医療研究センターが区内にあるのは大きな安心材料です。

???? 施工現場からのアドバイス

世田谷区の中古一戸建てを検討する際に、私が特に注意していただきたいポイントがあります。

まず、世田谷区は区内でも地盤の強度に大きな差があるという点です。武蔵野台地(国分寺崖線より北側)に位置する成城・砧・祖師谷エリアは地盤が安定していますが、多摩川沿いの低地や谷沢川・仙川周辺は地盤が弱いエリアもあります。中古住宅を購入する際は、地盤調査データの有無を確認してください。

もうひとつ、世田谷区は敷地面積が比較的ゆとりのある物件が多い反面、接道条件(敷地が道路にどのように面しているか)に注意が必要な物件も多いです。特に旧来の住宅地では、幅4m未満の狭い道路(いわゆる「2項道路」)に面しているケースがあり、将来の建て替え時にセットバック(道路の中心線から2mまで敷地を後退させること)が必要になる場合があります。実際の現場では、「購入時は100m²だった敷地が、建て替え時には90m²しか使えなくなった」というケースを何度も見てきました。

物件を見る際は、前面道路の幅員と接道の長さを必ず確認することをおすすめします。

6. 世田谷区の治安

住まい選びで気になるのが治安ですよね。世田谷区の治安について、データと実感の両面からお伝えします。

警視庁の統計によると、世田谷区の刑法犯認知件数は年間約3,500〜4,000件前後で推移しています。人口が約92万人と23区で最も多いため、総数では多く見えますが、人口1,000人あたりの犯罪発生率は23区の中でも低い水準です。

エリア別に見ると、以下のような傾向があります。

  • 治安が特に良いエリア:成城、等々力、上野毛、深沢、岡本など。閑静な住宅街で人通りが穏やか
  • 比較的注意が必要なエリア:三軒茶屋駅・下北沢駅周辺。飲食店が多い繁華街のため、夜間は酔客に関するトラブルがやや多い

ただし、繁華街のあるエリアでも、駅から少し離れた住宅街に入ると非常に静かです。私が実際に歩いた印象では、世田谷区全体として「落ち着いた住宅地」という雰囲気が強く、夜道でも不安を感じにくいエリアが多いです。

世田谷区は地域のつながりが比較的強く、町内会活動や防犯パトロールが活発な地域もあります。こうしたコミュニティの力も治安の良さに一役買っています。

7. 世田谷区の災害リスク

中古住宅を購入する際は、建物の状態だけでなく、そのエリアの災害リスクも確認しておくべきです。世田谷区の災害リスクについて整理します。

水害リスク

世田谷区の南端を多摩川が流れており、2019年の台風19号では多摩川沿いの二子玉川エリアで浸水被害が発生しました。多摩川沿いの低地エリアでは、ハザードマップで浸水想定区域を確認してください。

また、区内を流れる谷沢川・仙川・烏山川(暗渠化済み)の周辺も、集中豪雨時に内水氾濫(下水道の排水能力を超えて水があふれること)のリスクがあります。世田谷区のハザードマップは区のホームページで公開されていますので、物件所在地のチェックをおすすめします。

地震リスク

世田谷区の地盤は、大きく分けて2種類あります。

  • 台地(武蔵野台地):成城・砧・千歳烏山・桜上水エリアなど。関東ローム層に覆われた安定した地盤で、揺れにくい
  • 低地・谷底:多摩川沿い、旧河道周辺。地盤が軟弱で、地震時に揺れが増幅される可能性

東京都が公表している「地域危険度」では、世田谷区内の多くの地域が比較的安全なランクに分類されていますが、一部の密集市街地では火災危険度がやや高い地域もあります。

中古住宅を購入する際は、建築年次による耐震基準の違いにも注意が必要です。1981年6月以前に建築確認を受けた建物は「旧耐震基準」であり、耐震診断・耐震補強を検討することをおすすめします。1981年6月以降の「新耐震基準」、さらに2000年6月以降は木造住宅の耐震基準が強化されています。

8. 世田谷区のおすすめスポット

世田谷区には、暮らしを豊かにしてくれるスポットがたくさんあります。住んでからの楽しみとして、いくつかご紹介します。

  • 砧公園:面積約39万m²の広大な都立公園。芝生広場でピクニック、春は桜の名所。世田谷美術館も隣接
  • 等々力渓谷:東京23区唯一の渓谷。都会にいながら自然を満喫できる貴重なスポット。散策路が整備されており、四季折々の景色が楽しめます
  • 二子玉川公園:多摩川沿いに整備された公園。スターバックスが併設され、開放感抜群
  • 世田谷ボロ市通り:毎年12月と1月に開催される「世田谷ボロ市」は440年以上の歴史を持つ伝統行事。約700店舗が軒を連ねます
  • 豪徳寺:招き猫発祥の地として知られるお寺。境内には無数の招き猫が奉納され、写真映えスポットとしても人気
  • 馬事公苑:日本中央競馬会(JRA)が運営する馬術施設。2020年東京オリンピックの馬術競技会場としてリニューアルされました
  • 下北沢:小劇場・ライブハウス・古着屋が集まるカルチャーの街。再開発で「下北線路街」が誕生し、新旧の魅力が融合

休日に等々力渓谷を散策し、二子玉川でショッピングを楽しみ、砧公園で子どもと遊ぶ――。世田谷区に住むと、こんな贅沢な休日が日常になります。

9. 世田谷区で中古住宅を探すなら

ここまで世田谷区の魅力と住まい選びのポイントをお伝えしてきましたが、実際に物件を探すとなると、「どこで探せばいいの?」「プロの目利きがほしい」と思われる方も多いのではないでしょうか。

私たち『東京中古一戸建てナビ』は、中古一戸建て専門の不動産情報サイトです。世田谷区エリアの物件も豊富に取り扱っており、以下のようなサービスを提供しています。

  • 非公開物件の情報提供:一般のポータルサイトには掲載されていない物件情報を、会員様限定でご案内
  • 宅建士による物件調査:建物の構造・耐震性・劣化状態をプロの目でチェック
  • リノベーション提案:購入後のリフォーム・リノベーションまで一貫してサポート
  • 資金計画の相談:住宅ローンやリフォームローンの組み方もアドバイス

中古一戸建ては「建物の状態」が千差万別です。ポータルサイトの写真だけでは判断できない部分を、私たちプロがしっかりと見極めます。世田谷区で理想の住まいを見つけたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

10. まとめ

世田谷区は、東京23区で2番目に広い面積を持ち、人口は23区最多の約92万人が暮らす「住宅都市」です。この記事の内容を振り返ってみましょう。

  • 相場:中古一戸建ては3,000万〜1億5,000万円と幅が広い。エリア選びで予算内の物件が見つかりやすい
  • 交通:東急・小田急・京王の3社5路線以上が利用でき、都心アクセスは良好
  • 生活:買い物・教育・医療のすべてが高水準。子育て世帯に特に人気
  • 治安:人口あたりの犯罪発生率は23区の中でも低く、安心して暮らせる
  • 災害:台地エリアは地盤が安定。多摩川沿い低地は水害リスクの確認が必要

世田谷区はこんな方におすすめです:

  • 緑豊かな環境でゆとりある暮らしを送りたい方
  • 子どもの教育環境を重視したい子育て世帯
  • 都心への通勤利便性と住環境の良さを両立させたい方
  • 将来的な資産価値を重視して住まいを選びたい方

世田谷区の中古一戸建ては、新築に比べて大幅にコストを抑えながら、都内屈指の住環境を手に入れられる選択肢です。エリア選びや建物の見極めに不安がある方は、ぜひ私たちにご相談ください。16年の経験をもとに、あなたの住まい探しを全力でサポートいたします。

 

 

著者刈田の写真

宅地建物取引士 刈田 知彰(かりた ともあき)

中古住宅売買の専門家。不動産業界16年のキャリアを持ち、新築マンション販売から中古戸建て・リノベーション専門へ転向。「買ってからがスタート」をモットーに、構造・耐震・断熱など建物の本質を見極めた住まい選びをサポートしています。

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