2023.02.15
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中古住宅の改修工事を行った場合の所得税の特別控除

 

中古住宅の改修工事を行った場合の所得税の特別控除

 

1.はじめに

前回は住宅の投資型減税をご存じですか?(新築用借入の有無を問わない減税)|お役立ちコラム|東京中古一戸建てナビ (chukokodate.com)住宅を購入した際の所得税の減税について解説しましたが今回は中古住宅の改修工事を行った場合の特別控除について詳しく解説していきます。

 

2.中古住宅の改修工事を行った場合の所得税の特別控除の詳しい内容は?

居住者が居住の用に供する家屋について、Aバリアフリー改修工事、B省エネ工事、C多世帯同居改修工事等、D耐震改修工事を行い、令和5年12月31日までに、その者の居住の用に供した場合に、所得税額から一定額が控除されます。

 

バリアフリー改修工事

省エネ改修工事

多世帯同居改修工事等

耐震改修工事

 

 

3.注意点

(注1)Aバリアフリー改修工事については、高齢者等居住用改修工事等を行った特定居住者が、その年の前年以前3年以内に行った高齢者改修工事等についてこの税額控除の適用を受けている場合には、その年においてこの税額控除は適用されません。

(注2)C多世帯同居改修工事等については、その年の前年以前3年以内にこの税額控除の適用を受けている場合には、その年においてはこの税額控除は適用されません。ただし、その前年分のこの税額控除を受けた居住用家屋と異なる居住用家屋については、多世帯同居改修工事等をした場合には、適用対象となります。

(注3)省エネ改修工事について、全ての居室の全ての窓の断熱改修工事とされていましたが、窓の断熱改修工事となり、全ての居室全ての窓の工事である必要がなくなりました。

(注4)不動産番号の記載又は登記事項証明書の写しの添付に代えることができる。

 

 

4.複数の改修工事を併せて行う場合の控除額

平成29年4月1日より一定の耐久性向上改修工事で、耐震改修工事または省エネ改修工事と併せて行うものが特別控除の対象とされましたが、その組み合わせと控除額は次のとおりです・

(組み合わせ)

①耐震改修工事+耐久性向上改修工事

②省エネ改修工事+耐久性改修工事

③耐震改修工事+省エネ改修工事+耐久性向上改修工事

 

①または②の場合の控除額

(耐震改修または省エネ改修工事に係る標準的な工事費用相当額+耐久性改修工事に係る標準的な工事費用相当額)×10%

250万円(省エネ改修工事と併せて太陽光発電装置を設置する場合には、350万円)を限度

 

・③の場合の控除額

(耐震改修工事に係る標準的な工事費用相当額+省エネ改修工事に係る標準的な工事費用相当額+耐久性改修工事に係る標準的な工事費用相当額)×10%

500万円(省エネ改修工事と併せて太陽光発電装置を設置する場合には、600万円)を限度

 

5.複数の改修工事を併せて行う場合の控除額の注意点

 

(注1)上記の「一定の耐久性向上改修工事」とは、①小屋裏、②外壁、③浴室、脱衣室、④土台、軸組等、⑤床下、⑥基礎もしくは⑦地盤に関する劣化対策工事または⑧給排水管もしくは給湯管に関する維持管理もしくは更新を容易にするための工事で、次の要件を満たすものをいいます。

1 認定を受けた長期優良住宅等計画に基づくものであること。

2 改修部位の劣化対策並びに維持管理及び更新の容易性がいずれも増改築による長期優良住宅の認定基準に新たに適合することとなること。

3 工事に係る標準的な工事費用相当額(補助金等の交付がある場合には、その補助金等の額を控除した後の金額)が50万円を超えること。

(注2)上記の「標準的な工事費用相当額」とは、耐震改修工事又は対象工事の種類等ごとに標準的な工事費用に額が乗じて計算した金額(補助金等の交付がある場合にはその補助金等の額を控除した後の金額)をいいます。

(注3)その他の要件等は、前記の1.省エネ改修工事や3.耐震改修工事と同様です。

 

6.まとめ

今回は「中古住宅の改修工事を行った場合の所得税の特別控除」について詳しく解説させて頂きました。このサイトをご覧頂いている方は物件をまずはお探しの方が多いと思いますが、お客様のなかには自己資金で中古住宅を購入してリフォーム(リノベーション)を行う方も多数おられます。条件に当てはまる方は是非お使いください。また、住宅ローン減税を利用される方も利用できますが、どちらかの選択制になりますので、お得な方を選ぶようにしましょう。

 

参考文献

令和4年版あなたの不動産 税金は

編集・発行 公益社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会

 

著者情報

宅地建物取引士 刈田 知彰

      (かりた ともあき)

ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。

私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。

 

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著者情報 刈田知彰

 

 

 

 

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