2023.02.06
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物件価格や家賃が相場より安い理由を解説

更新日:2024年2月14日

 物件をネットや広告などで、見ている時や内見に行って個人的に気になった物件が相場から比べると「あれこの物件?安くない?」と思ったことはありませんか。
 不動産の場合は安い=いわくつきの物件と思われかもしれませんが、そうとは限りません。但し、住宅の値段を決定するという事は何らかの理由が必ずあります。購入を検討した場合は、安い理由その要素に納得できるかどうかが重要なポイントです。
 例えば幽霊が出ると言われている、いわくつき物件があるとします。誰にも敬遠されてしまうと思いますが、幽霊にあってみたいと思われている方に対しては良い物件になってしまうというわけです。
 また値段が下がる要因や要素を知っておくと、本当は相場よりも高い物件なのに誤魔化されて分からずに購入してしまったなどということもなくなると思います。
 今回は売買金額と賃貸の両方で相場より安い物件のポイントを考えてみたいと思います。

 それでは早速、相場より価格や家賃が安い物件について解説していきたいと思います。

ポイント1.線路沿い

 まず、最初に不動産の価格や家賃の金額に大きな影響を及ぼす要素に最寄り駅までの距離最寄り駅の規模があります。都心部へのアクセスが良い沿線かにもよって価格は決められます。そこで見落とされがちな点が線路沿いかどうかです。線路沿いは騒音や振動の問題から家賃相場から比べると安いことがあります。線路沿いということは駅から近い可能性が高いので相殺されていることも考えられます。一見わかりにくいこともあります。
 線路沿いは電車の通過音や踏切などの騒音が大きな問題点になるので、物件の遮音性能、特にサッシの性能が高ければ問題ありませんが、昔ながらのサッシで線路沿いだと安いことが多いのです。音が気にならないほど熟睡できる方や、始発で出勤して最終で帰ってくるような方にはオススメです。これも地図で調べるとわかる部分になりますので、内見に行く前に調べておくのがポイントです。騒音等は気になる方は、位置で判断することができます。
 売買の場合でも線路沿いは敬遠される傾向にあります。しかしながら駅からの距離が近い物件は高額になります。つまり、物件の遮音性能を向上させることでデメリットを解消しつつ快適に暮らす音ができます。ペアやトリプルガラスのサッシや遮音性能が高いセルロースファイバーなどの断熱材家を丸ごと加工など、音に対しての対策を講じるといいでしょう。

ちなみに、窓のサッシ(窓枠)の遮音性能を示す数値を「T値」といいます。

日本産業規格(JIS)が定めた4つの遮音等級で表され、T値ごとの遮音性能は以下のようになります。

T-1:25デシベル低減
T-2:30デシベル低減
T-3:35デシベル低減
T-4:40デシベル低減
※騒音が500ヘルツ(Hz、音の周波数の単位)の場合

参考にしてください。

ポイント2.近隣が歓楽街

 こちらも相場よりも安いことが多いです。歓楽街とは日中に営業している店舗もありますが、どちらかというと夜間に営業するバーやスナックも多く、夜になるときらびやかなネオンがともされるので「夜の街」「ネオン街」と呼ばれることもあります。このような、ホテル街、風俗街、飲み屋街の真ん中にあるようなマンションというのは都内にもけっこうありますよね。販促資料ではその物件だけに焦点をあてていることが多いので、周辺がどのような環境かをまずはグーグルマップなどを使って調べてみると良いでしょう。酔っ払いなどで治安等にも不安が残ります。
 このようなエリアは、小さい子供がいる家庭のお客様や女性は特に避ける傾向にあるので、その分家賃を下げて募集していることが多いです。賃貸はもちろんのこと、売買における物件や土地の価格も同様です。
 図面だけ見ると「おっ!○○区で土地の形もよくてこの値段!」と思うのですが、実際に行ってみると工場の横だったというような事もあります。
 例えば歓楽街でもその環境に抵抗がない方や便利で好まれる方もおられると思います。そういった方だと安い物件になります。

ポイント3.お墓が近い

 お墓が近いと相場より安いことがあります。
 基本的にお墓沿いは夜になると暗いこともあり、夜道が不安という物理的な要素があります。また気持ち的に、心理的に苦手だという人も多いので相場よりは安くなる傾向があります。
 ですが、周りにお墓があると、家の前に建物が建つ可能性が限りなく低くなりますので、日当たり重視の方でお墓を気にされない方にとっては良いでしょう。
一般的にお墓の近くは相場が安くなります。チラシや販促資料ではわからないところですね。内見に行った際は近所をぐるりと一周してみましょう。
また内見に行かなくても住所がわかればインターネットの地図で確認してみるといいでしょう。
ポイント2もそうですが、googleストリートビューなどを使うとある程度の情報が得られます。候補が多いときに物件を絞る時にも利用できます。
あれ?この物件相場よりも安いなと思ったら地図で確認すると理由に納得という場合はけっこう多いものです。

 同じような要因で、葬儀場や火葬場なども該当されます。

ポイント4.古い

 古いには2つの意味があります。単純に古いという意味とリフォームを行って表面上は綺麗だけど目に目に見えない、見えずらい箇所がそのまま古いという意味です。

 いくらリフォームがされていて内装が綺麗であったとしても構造が古ければ相場よりも安いことは多々あります。構造の部分は外からは見えない部分ですね。最近では外観と内観を新築のようにリフォームする技術もあるので目に見える部分で年代を見分けるのが難しいことも多いです。


 リフォームしてあるのに何が問題なのか?という方もいらっしゃるかと思います。
壁紙やキッチンという目に見える部分というのはある程度手をかければなんとでもなるものです。ですが、築年数の古い建物の場合、上下水道の配管までは手がつけられていないことが多いです。漏水詰まり赤錆、このあたりのメンテナンス処理で手を煩わされてしまうリスクもあります。

 そしてもう一つの基準になるのが耐震基準です。1981年6月1日以降に建築確認を受けている建物であれば新耐震基準で建築されています。それ以前に建築確認を受けている建物だと旧耐震なので相場より安い傾向にあります。
旧耐震と新耐震に関しては下記のコラムを参照してください。

リノベーションに適した中古住宅ってどんなもの?選ぶ際のポイントとは?|お役立ちコラム|東京中古一戸建てナビ (chukokodate.com)
表層リフォームではなく、性能向上リノベーションを行っている物件なのかが購入を検討する上での基本となります。

ポイント5.設備が劣っている

 築年数が古くなればなるほど家賃が下がる傾向にあるのですが、大家さんとしてはなるべく家賃は下げたくないのが当然の考えですよね。
そこで行うのがリフォームです。
    壁紙を全面張り替え
    和式トイレを洋式トイレに
    和室をフローリングに
    ユニットバスの交換
    エアコンを新しく
    モニター付きインターフォンをつけたり
といったような時代のニーズに合わせた内容にリフォームします。
もちろん大家さんの意識が高くて、きちんと収益が出せている物件にかぎりますが。
ですが、中にはリフォームをせずにそのまま貸し出している物件もあります。
そういう物件は家賃が相場よりも低い傾向にあります。
一昔前の設備でも気にならないという方であれば狙い目ですね。
バランス釜のお風呂とか知らない若い世代も多いのでは?

売買の場合も同様です。

 現在はリフォーム済物件も多く出回っています。当然リフォーム済み物件よりもリフォーム後の方が価格は高くなりますし、されていない物件は安くなります。ここで、よくある問題がリフォームの内容です。ポイント5でも解説しましたが、リフォーム済物件の多くは表装のリフォームしか行われていないことが多いのですが、そのような物件は耐震性や断熱性能が足りていません。それを無視してクロスの張替えなどで隠してしまうことは問題があります。また、リフォームの際にどこにお金をかけるかも重要になります。リフォーム済物件の価格は新築物件とどうしても競合してしまいます。物件にもよりますが、基本的には新築の1割から2割程度がリフォーム済み物件の価格になります。築年数が古い物件だと更に新築と比べて安く設定しないと売却が難しくなります。つまり、物件に合わせたリフォームではなく見栄えの良い物件が多くなってしまうのです。そのため、売買の場合は価格が安いという点も注意点となります。例えばこのようなリフォーム済み物件を再度リフォームを行い耐震性能や断熱性能をあげようと考えた時にリフォームを行った部分を再度解体しなければなりませんので、余計な費用が発生してしまい。結局高くなってしまうことがあります。

ポイント6.条件的に難しい人でも誰でも入れる物件(主に賃貸)

 世の中には色々な人がいますが、近隣でも「有名な細かい人」という方がおられます。
言ってしまえば、色々クレームをつけてくるような人のことです。騒音の問題やゴミ出しの問題、ペットの問題やたばこの問題などは日常的に起きていますが、このような盆台
に対してのクレームが激しく入居者といつも揉めていたりするような人がいる物件だと家賃は相場よりも安くなっていたりします。その建物に対する入居者の質とも重要なポイントになります。大家さんや管理会社としては少しでも長く、質のいい入居者に住んでもらいたいというのが切なる願いではありますが、募集がなかなかうまくいかない物件などでは募集条件を緩めて募集することもあります。保証会社の審査に高確率で必ず落ちてしまう方でもOKと書いてある物件の場合、募集条件を緩めているので、誰でも入れる物件ということがわかります。
 近年では個人情報の問題もあり他の部屋にどんな住人がいるのかを調べるのが困難なことが多いのですが、内見に行った際に、隣近所にどんな人が住んでいるのかを自転車や洗濯物や共用部に置いてあるものから判断するしかありません。
私は、マンションの場合は賃貸でも売買でも集合ポストを見るようにしています。ポストの状態でそのマンションの管理の一部を見ることが出来ます。
 売買の場合でも告知事項に記入が必要なほど、常識では考えられない方がご近所におられる場合には価格に影響を及ぼす可能性は十分にあります。具体的には賃貸と同じように騒音の問題やゴミの問題、ペットの問題やたばこの問題などで揉めているなどが考えられます。これらの問題は問題になるラインが人によって違うということです。例えば生活音は絶対に出ます。日常の生活音ですら許容できない可能性があります。逆に騒音を出しているつもりもないが実際にはかなり生活音がうるさいなど個人の許容ラインはことないります。入居者や所有者が異なると問題が起こらないなど不思議な解決をすることもあります。その他、私道の通行権でもめていたり、私道部分に駐車してもよいなど、地域ルールや近隣住民での示し合わせがあったりします。少し話がずれてきましたが、近隣問題は解決がなかなか難しい問題になりますので、巻き込まれないようになるべく注意しましょう。

ポイント7.狭い

度を超えた狭さは価格に大きな影響を与えます。

 例えば、賃貸の場合一人暮らしをする時に最低限の広さはほしいものです。
冷蔵庫はキッチンの横、風呂・トイレは別と考える方が多いですが、そこの条件を気にしなければ部屋の広さは狭くとも希望の街に住める可能性があります。
設備的な要素
    6畳の居室の中に冷蔵庫を置かざるを得ないような間取り
    風呂無し(お風呂が小さい)
    洗濯機置き場無し
    トイレ共同
こういう物件はm²数が平均的なものと比べると狭いので賃料も安いことが多いです。
どうしても場所や家賃を優先したい場合は検討してみるのもいいかもしれません。
構造的な要素(賃貸)
    構造上、大きな柱が部屋の中に出ている
    勾配の関係上、天井が斜め
    部屋はものすごく新しく綺麗だが、実質の居室の広さが3畳や4畳
こういう物件は場所や設備に対して家賃が安い事が多いです。

 

 売買の場合でも敷地面積や建物面積の大きさによって、住宅ローンや住宅ローン減税などに影響がある場合が存在します。そのような物件は相場よりも安く価格が設定してあります。敷地や建物の大きさだけでなく、道の狭さ、道幅も重要なポイントとなります。

ポイント8.道が狭い・道が暗い・坂

 女性は特に避ける傾向があるのが、道が狭く暗いところになります。死角ができやすい坂や塀などが高い通路などです。このような物件はチャックが必要です。また、どこに行くにも坂をのぼらないといけない坂の上にある物件など、こういう物件は借り手が決まりづらいので家賃を下げて募集している場合があります。
 また、道が暗く、細く、防犯上の観点から見ても死角になりそうな物件や建物まで道が複雑な物件などは、家賃が
安い傾向にあります。
 また、売買の場合は、道路との関係が非常に大事になります。道路と接するのが南や角地など、また、どんな道路と接しているかも重要になります。

 公道なのか私道なのか、もっと言えば私道の場合は誰の所有なのか道路の幅は、道路との接道の距離などがとても重要になります。
 物件が道路(建築基準法で認められている)に接道していない場合は再建築不可、幅員が4mや6mに満たない物件はセットバックが必要になります。セットバックとは、土地の境界線から一定の間隔を確保し、建物を建てることを意味します。セットバックは前面道路の幅員を広げて、接道義務を果たすために行われることが一般的です。接道義務とは建築基準法第43条に記載されており、建物の土地は、幅員4mもしくは6m以上の道路に2メートル以上接しなければならないといったルールのことを指します。中古住宅の場合にはセットバックしていない物件が多くありますので、そういった物件は安くなります。

 東京中古一戸建てナビではそのような物件について詳しくコラムで解説していますので、参考にして頂ければ幸いです。

ポイント9.事故物件

 これは書かなくてもみなさん周知の事実だと思いますが事故物件は安いです。

事故物件とは、国土交通省のガイドラインによると、事故物件とは「自然死や不慮の事故死以外の死」や「特殊清掃が必要になる死」が発生した物件のこと。つまり、自殺や他殺が発生した物件や、自然死や事故死であっても特殊清掃が行われた物件が事故物件として取り扱われます。
 事故物件に関するコラムは下記リンクを参照してください。

国土交通省が宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドラインを策定しました。|お役立ちコラム|東京中古一戸建てナビ (chukokodate.com)

 その他、心理的瑕疵には、不動産の取引に当たって、借主・買主に心理的な抵抗が生じる恐れのある場合に使います。例えば幽霊がでる、近くに墓地や嫌悪・迷惑施設が立地していること、近隣に指定暴力団構成員等が居住していることなども心理的瑕疵に該当します。

ポイント10 建ぺい率や容積率のオーバー等 (⇒つまり、違法建築の建物)

 建ぺい率や容積率のオーバー等つまり、違法建築の建物は安いです。賃貸をお探しの際は心配なポイントは少ないですが、売買の場合にはポイントが沢山あります。その一つが建ぺい率や容積率です。建ぺい率と容積率とは簡単にいうと、「敷地面積(建物を建てる土地の面積)に対する建築面積(建物を真上から見たときの面積)の割合」のことです。建ぺい率はいわゆる平面的な広さを制限するものですが、容積率は「敷地面積に対する3次元空間の割合」を算出し、制限するための基準になります。これらは地域によって決められており、決められた制限を超えて建物を建築することはできません。敷地面積に対して建ぺい率や容積率の計算は正確には緩和措置などがありますので、難しいのですが、物件の住所とそのエリアの建ぺい率、容積率はインターネットでも検索することができます。
 

詳しくはこちらで解説しております。

住宅ローンが組みづらい物件そしてその解決策を解説|お役立ちコラム|東京中古一戸建てナビ (chukokodate.com)

ポイント11 接道が満たされておらず、そもそも再建築ができないケース

 8でもふれましたが、道路との関係はとても重要になります。日本の法律では火事などの安全性を確保するために、原則として幅員4m以上の建築基準法上の道路に2m以上接道する必要があるからです。価格に天と地の差がでます。
また、上記ポイント10と11は、ほとんどの金融機関で住宅ローンの融資対象にならないもしくはなりにくい物件です。
つまり住宅ローンを使えない物件だと、現金でしか買えなくなってしまい、購入できる買い手が少なくなるので、価格が下がります。賃貸の場合はそれほど大きな問題ではないですが、売買の際はお気をつけください。

 

関連サイトの増改築.comでは再建築不可物件について詳しく解説しております。
https://www.zoukaichiku.com/14952692204692

ポイント12 家賃が安くなるのは季節も関係している?

 家賃の場合は一年中同じではありません。まずは年間の動きについて説明したいと思います。

1月・2月・3月の家賃の推移

 新年は1月から始まりますが、入学や入社など、環境の変化は4月が多いのが日本です。そこで、年も明けたし、新年に向けて物件を探し始めようというのがこの時期です。また、過去にこの時期に契約した人が多いため、契約更新の時期を迎えて引越しを検討する人も多くなります。そのため、家主が有利な、状況が生まれ家賃の設定は年間を通して「一番高い」時期となります。

4月・5月の家賃の推移

 4月を過ぎると空き室になっている部屋は、その後も空き室が続く可能性があるため、オーナーも強気ではいられなくなり、家賃減額の検討をしはじめる時期になります。特に、1月から3月によく動くことの多い1Kやワンルームなどの一人暮らし用物件の家賃が下がる傾向にあります。ゴールデンウィークに合わせて、引越しをする人もいます。ですので、4月中旬ぐらいまでに契約を済ませて、また、3月末で退去する人気物件を狙って待っている方もおられますので、物件によってはオーナーが、まだ入居の可能性が高くでいけると考えているため、物件にもよりますが、家賃の設定はやや高いめの時期になります。

6月・7月・8月の家賃の推移

 梅雨を経て、真夏の暑い時期に向かう6月から8月は、年間で最も新居を探したり引越ししたりする人が少ないシーズンです。この時期に空き部屋になっていると入居者がすぐに決まる可能性は下がるため、家賃は低めになっている時期です。安くなっている掘り出し物件を探している方はこのタイミングで動く場合もあります。時期的にも夏休み前はまとまった時間が取りにくいですし、お盆休みのころはレジャーや旅行の予定があり、わざわざ6月は引っ越ししにくい雨の日が多いですし、7月、8月の暑い時期に引越しをしようという人も少ないのも要因です。

 

9月・10月・11月の家賃の推移

 9月にはいると暑さもおさまり気候的にもよくなってきます。最近は9月に入っても暑い日が続きますが、この時期は引越しを検討する人が増えます。また、忙しい年末を見越して動けるときに引越しを済ませようと考える人が増える時期でもあります。また、9月は転勤など新生活が始まりやすい月でもあります。入居者が決まる可能性が少し上がってくるこの時期は、家賃は少し上昇してしまう時期になります。

12月の家賃の推移

 年末の慌しい12月は、引越しする人がとても少ない時期になります。一番家賃が下がってもよさそうな時期ですが、オーナーの気持ちになれば、稼ぎ時である1月から3月に向けて動きはじめるため、家賃をわざわざ下げたいとは思いません。もう少し待てば1月に入るので流れが変わる事が考えれてるからです。そのため、家賃の設定は9月から11月ごろのまま、もしくは新年に向けて設定しなおす傾向にあります。

 このように時期別に見てきたとおり、家賃が一番安くなる可能性が高いのが6月から8月です。引越しシーズンは落ち着き、不動産会社も空いていますのでいい物件に巡り合えるかもしれません。ただし、物件の空き状況も年間の中では埋まってしまっていることも多くなっています。1月から5月までの間に、条件のよい物件は決まってしまい、決まらなかった物件が残っているという状況になります。このように、家賃がある程度落ち着いていて物件数も加味すると、4月から5月と9月から11月が、トータルで考えるとお部屋探しにおすすめの時期といえるかもしれません。このような家賃変動はオーナーの意向が大きく反映されますので、物件によりますので、全ての物件に当てはまるわけではありません。ですが、毎月支払う家賃は、多少でも低く契約できれば積み重ねで節約することができます。日頃から家賃を見比べて調査しておくことが一番よいと思いますし、引っ越しのタイミングはどうしても新年度に合わせて動かなければならない可能性がありますので、仕方ないこともありますが、余裕がある方は、家賃と物件数のバランスを見て、いい時期にお部屋探しをして安くなるタイミングで得をしましょう。​​

さいごに

 物件の価格や家賃は何かしらの要因で相場よりも安くなるということがおわかりいただけたかと思います。
他の人にとっては不便でも自分にとって不都合がなければ安いお得な物件という見方ができますので、価格や賃料重視の方は検討してみるといいかもしれません。
 逆にいうならばどれも平均以上の条件を求めれば価格や賃料も平均以上高い買い物ということです。バランスを見て少しでも安い物件を探しているという方、参考にしてみてください。


 また、例えば不動産オーナー業を始めたい方で資金をキャッシュで用意できる方に関しましては再建築不可の物件はいかがでしょうか。なぜ?再建築不可の物件は住み心地が悪いわけではありません。駐車スペースがないなどのデメリットがあるかもしれませんが、基本的には、家賃にはあまり関係ありません。利回りが良いことが期待しやすくなります。そして、例えば接道義務を果たしている隣地が買えて元の物件とつながった場合は資産価値は跳ね上がります。投資大成功です。
 ですが、再建築不可は、そのままでは、どこまでいっても再建築不可です。再建築不可物件の最大のリスクはやはり再建築不可という所になります。例えば地震で壊れてしまいました。建て直したいです。無理です。そこで必要になるのが耐震補強工事となります。火事で家が燃えてしまった、再建築不可です。そこで必要な事が耐火リフォームです。これらの性能を向上させるリフォームを性能向上リノベーションと呼んでいます。また、最近では賃貸併用住宅の問い合わせも増えてきました。再建築不可×賃貸併用住宅の関しても数多くの実績がございます。
再建築不可物件のリフォームにご興味がある方は関連サイトの増改築ドットコムを除いてみてください。
 最後に、今回は不動産の値段や家賃について解説してきましたが、不動産は物件の特徴や
購入時期や賃貸の入居時期など、生き物のように変動しています。不動産は生ものという格言があるように、取り扱いが非常に難しくなりますので、専門家に相談することが重要となってまいります。ですが、結局自分にあった物件を購入することが一番良いと思いますので、物件が高くなってしまう要因や安くなる要因を含めて検討しましょう。

 

このコラムは2022年に作成していますが、2025年は再建築不可物件についても建築基準法が改正されることとなっていますので、下記のコラムを必ずご覧ください。

2025年建築基準法改正で再建築不可のリフォームはどうなる?|お役立ちコラム|東京中古一戸建てナビ (chukokodate.com)

 

 

著者情報

宅地建物取引士 刈田 知彰

      (かりた ともあき)

ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。

 

私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。

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著者情報 刈田知彰

 

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