2023.05.12
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2025年建築基準法改正で再建築不可のリフォームはどうなる?

更新日:2024年3月11日

2025年建築基準法改正 再建築不可のリフォームはどうなる

 

 

 

 

はじめに

2025年建築基準法が改正され、2階建て木造住宅の区分が4号建築物のから新2号建築物に変更されます。伴って再建築不可のリフォームも建築確認申請が必要となります。再建築不可物件は建築確認申請で建築許可がおりないのは周知だと思います。今回は2025年建築基準法改正について再建築不可にフューチャーして解説していきます。

そもそも再建築不可物件とは詳しくご存じでしょうか。

 

再建築不可とは?

再建築不可物件とはその名の通り再建築することができない物件になります。

 

再建築不可物件は大きく4つの定義に分けられます。

 

1つ目は、敷地上空に17万ボルト以上の高圧線が通っている場合。

 

2つ目は、既存不適格物件である場合、何らかの理由で、建築当時の法律と、現在の建築基準法に隔たりがあり、現在の建築基準法では、同一の建物が建てられない場合を指します 。

 

3つ目は、市街化調整区域内にある場合です。簡単に説明すると、市街化調整区域と市街化区域に分けられ、市街化調整区域はあまり市街地開発をせずに、無秩序な市街地の拡大を 防ぐ地域で、市街化区域は街を活性化させるための地域です。その為市街化調整区域には 建物建築にあたって、制限が多くあり、建物の建築が難しいエリアになります。

 

4つ目は、接道義務違反です。家を建てる際に守るべき法律が「建築基準法」です。建築基準法には接道義務があります。接道義務とは、都市計画区域内で建物を建築する場合原則として、幅員4m(特定行政庁が幅員6m以上を道路として扱う区域は6m以上)の道路に接する間口が2メートル以上確保する義務です。接道できない敷地に建物の建築を行うことはできません。また、接道義務の対象になる道路も建築基準法で定められています。単に道路に接道していてもいけません。

 

再建築不可の多くは4つ目の接道義務を果たすことができない点に当てはまるが多いと思います。

 

その敷地はなぜ再建築不可なのか、なってしまったのか?

接道義務について詳しく解説したいと思います。多くの再建築不可の敷地は下記の理由のどちらかに当てはまり再建築不可に該当します。

再建築不可とは、その土地に古い家屋があり、その建物を取り壊して建て替えが出来ない土地(物件)の事を言います。もちろん家を建て替え(新築)にすることができません。確認申請が必要な「改築」「大規模な修繕」「増築」もできません。なぜ再建築することが出来ないのでしょうか?

 

それは、それはその土地(物件)が接道義務を満たしていないからです。ここでの接道、道路については建築基準法第42条に定められた道路で原則として幅員が4m以上の道路の事をいいます。この42条で定められた道路に接していない敷地は、再建築することはできないとしています。つまり建築基準法第42条で定められた道路ではない通路に接している場合も再建築不可となります。但し例外もあります。

 

 さらに、敷地と道路については、接道義務として建築基準法第43条に明記されており、第43条建築物の敷地は、道路に2メートル以上接しなければならない。ただし、その敷地の周囲に広い空地を有する建築物その他の国土交通省令で定める基準に適合する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものについては、この限りでない。とされております。

 

再建築不可の土地(物件)とはこの建築基準法第42条に定められている4メートル以上(6メートル)の道路(例外として幅員4m未満の道路でも、建築基準法の道路≪2項道路、みなし道路など≫とみなされる場合があります。)に原則2メートル以上敷地が接していないため再建築できないとされています。

 

上記の2つのパターンに当てはまる敷地(建てられている建物)は再建築ができない。これが再建築不可の理由になります。これらの基準が建築基準法で定められた理由は、災害の際に緊急車両が侵入できない等の理由からとなります。再建築不可の敷地をみても東京の下町の再建築不可などは、火災が起きた際も消防自動車、その他の緊急車両などがどう考えても入れない立地になっております。

 

 

再建築不可にはデメリットしかないのか?

再建築不可は大きく分けて、2つのケースがあることを解説しました。建築基準法第42条に定められている原則4mの道路に2m以上敷地が接しているか、そして、そもそも建築準法上の道路に敷地自体が接しているのかどうか。一見すると道路に2m以上接道しているかに見える敷地であっても、前面道路が建築基準法上の道路でなければ再建築不可となります。

 

ひと昔前まではこの再建築不可の物件は価値がないものとして不動産業界では相場の半値以下で流通されてきた時代もありました。事実、住宅ローンも、金融機関をおいては組めないケースが大半となっています。では、この再建築不可の敷地はまったく価値がないのか?デメリットしかないのか?という問いです。

 

確かに、建物が倒壊してしまえば、再建築、建て替えはできませんのでそこは最大のウィークポイント、デメリットとなるでしょう。担保評価も低く、金融機関の評価も低く、融資が使いづらく、その為、売りにくい側面は否めません。しかし、一見すると価値がないように見える再建築不可の物件も見方を変えれば大きな資産価値と捉えることができます。

 

まずメリットとして挙げられるのが、なんといって相場以下で購入する事ができるという金銭的メリットです。資産価値が低くなっているために、固定資産税も低くなっているのが通例となっております。都心で再建築不可のフルリフォーム、リノベーションを数多く手がけてきた弊社では、再建築不可の物件購入後に、大規模なフルリフォーム&リノベーションをされるお施主様が常時順番待ちとなっている状況です。

 

ではなぜ、順番待ちになるほど再建築不可物件を購入される方が多いのか?主要都市圏に限定されますが、東京都内の好立地エリアや主要都市圏では、駅から徒歩10分圏内などは、すでに空き地がなく、まず新築が建たない状況のため物件がほとんどない現状です。たまに中古戸建てが販売されても都市圏の駅近物件では、値が下がりませんし、すぐ売れてしまいます。再建築不可の物件の多くは築年数が相当古いものが多く、50年、60年を超える建物も多く見かけます。これらの物件が、超都心の駅近で販売されることがあります。これらを購入する方が多く存在します。物件の希少度が高いエリアで物件を購入できることも再建築不可のメリットですね。

 

その多くの購入者の目的はお分かりでしょうか?もちろん、好立地なエリアでお住まいになられるケースもあります。しかし多くの方はその立地を武器に、賃貸アパートや、賃貸併用住宅にされる方かなりのウェイトを占めています。相場以下の価格で購入し、大規模なフルリフォームやリノベーションをして賃貸にして、購入費用とリノベーション費用を賃料で回収していくという考えになります。この方法で、まるごとアパートにされる方、あるいは、賃貸併用住宅にして半分を居住用、残り半分を賃貸にすることを目的にされておられます。

築年数の経過した再建築不可物件にリフォームをして住む!??再建築不可を賃貸アパートへリノベーション!??建て替えができない再建築不可でそのようなことが一体可能なのでしょうか?再建築不可の最大のウィークポイントとなるのが文字通り、再建築ができないということ。再建築ができない、建て替えができないリスクをどうヘッジするのか?続いて解説していきたいと思います

 

再建築不可物件の注意点・ポイント・ローンについて

再建築不可物件を購入し、リフォームをする際にはポイントがあります。それは大前提として、再建築が出来ない敷地であることからそのリスクを最大限まで潰しておく必要があるからです。

 

まずは、再建築が出来ない敷地としていることから、一般の敷地よりも価値が低い土地となります。その為、同地域内であっても他の建築可能な土地と比較して割安になっているわけです。このような土地へは、通常どこの金融機関も担保価値としては見なしてくれません。従って住宅ローンを組むことは大手都市銀行をはじめ地方銀行であってもできないのが通例となっています。過去の事例では、2000年代前半~2010年代にかけて上記のような金融機関で住宅ローンが通った実例がありましたが、昨今ではほぼ難しいと言える状況です。その為多くのお施主様がキャッシュで物件を購入し、リノベーションもキャッシュというお施主様が最も多いと言えます。一部の金融機関では独自の審査機能をもち評価をするケースがありますが利率は3%以上、かつ10年程度のローンになることが多いため現金比率の高い方、もしくは他に担保提供ができる土地建物を所有している方などがローンを使用しているのが現在の状況です。当然ですが、金利が高い分ローンを多く借りると再建築不可の最大のメリットである安く購入することができるというメリットが薄れてしまいます。

 

そして、建物についてのリスクヘッジとなりますが、再建築不可物件の多くが、築年数が経過している建物であることがほとんどです。30年、40年ならまだしも、50年、60年、なかには戦後初期の建物まであります。これらの建物をどう対処していくのかが最大のポイントになって参ります。その為、大切なのは「耐震性能」となってきます。せっかく購入した物件が地震で倒壊してしまうリスクに最大限対処することが必須になって参ります。

 

リフォームを行う際には構造計算を行い、新築での最高耐震基準となる「耐震等級3」で設計施工をおススメさせていただいております。耐震性能を現行の最高基準まで引き上げることですべて問題がクリアになるわけではありません。もう一つのポイントそれは「防火対策」です。

密集地に建てられているケースが多い再建築不可では、隣家との離隔距離がほとんどないような物件も多く存在します。このような物件では、耐震補強を行い耐震等級3に性能向上を行っている場合は地震で揺れに対して倒壊などのリスクは解消できますが地震で火災が起きた際、もしくは隣家で火災が起きた際に延焼し全焼してしまうリスクは相も変わらずあります火災へのリスクにも備えなければならないのです。弊社では、外部は45分耐火性能をもつ外壁材での施工をお勧めさせていただいております。隣家との距離がない足場の入らないような建物では、外壁を内側から剥離解体し、室内から防火セメントパネルを張る「裏打ち工法」での提案もさせていただくこともございます。

 

耐震性能」と「耐火性能」を大前提として、賃貸であれば、各世帯の界壁の防火対策に加え、遮音対策も必要になって参ります。また、再建築不可のリフォーム、リノベーションにおいては、一体どこまでリフォームできるのか?新築同様にどこまでできる?そもそもその線引きがはっきりできる会社へ相談が必要となります。これらの工事をされる際には、再建築不可での施工実績が豊富である会社に相談される事が必要です。

 

再建築不可はどこまでリフォームできる?

再建築不可になってしまう理由の接道義務が定められているのは、そもそも火災や地震などの災害時に、避難経路を確保する目的から義務付けられた経緯があります。

 

また火事や地震の際に消防車や救急車が通れるよう、道路の幅(幅員)も定めているのもそのためです。

 

再建築不可となっている建物の多くは、このような法律が出来る前に建てられた建物、あるいは、無許可で建ててしまった建物ということになります。東京都内でも下町エリアでは、玄関を人一人がやっと通れる路地などから出入りする建物がたくさんありますが、このほとんども再建築不可の土地となっています。都内にもこのような建物が相当数存在するのが現状です。

 

このような建物、物件は、その土地へ特色があり、根強い人気があります。また、ご家族の様々が住んでいたり、育った場所であったり、その建物、そのエリアにこのまま住み続けたいという方や、この立地にどうしても住宅が欲しいというお施主様の工事を弊社ではこの1世紀近くの間、実にたくさんの施工をして参りました。

 

建て替えができない建物となっている再建築不可物件とよばれるものですが、老朽化した建物にそのまま住むわけにはいきません。再建築不可になっている根本の理由に火災や地震などの災害に見舞われた時にどうなるかという所がポイントとなりますので、耐震性や防火性能に優れた住宅にする必要があります。では再建築不可の建物(物件)はいったいどこまでならリフォームが可能でなにができないのでしょうか?はたして新築そっくりにリノベーション、スケルトンリフォームなどの大掛かりなリフォーム工事はできるのでしょうか? ここから本題に入っていきます。

 

建て替えのできない再建築不可の建物(物件)はリフォームできるのか?

再建築不可の建物(物件)は、建築確認を受けることができません。

それは、先ほど冒頭で説明させていただいた通り再建築不可物件(建物)は建築基準法の接道義務を満たしていないからです。こちらは建築基準法第43条に明記されています。つまり、再建築不可物件では建築確認申請が必要になるレベルのリフォームは出来ないということになります。

 

では建築確認申請が必要になるリフォーム、リノベーションとは、いったいどのようなリフォームを指すのでしょうか?

建築基準法では、増築や改築、その他大規模な修繕、大規模な模様替と呼ばれるリフォームになっています。

つまり、再建築不可物件(建物)は、増築、改築、ができません。

「増築」とは、現状の建物面積に対し、延べ床面積を新たに増やすリフォーム工事のことです。

 

平屋を2階屋に、あるいは2階屋を3階屋に増築するような、いわゆるおかぐら増築工事やその土地の敷地内に、新たな構造物を新築したりするのもここでいう増築となります。

 

10㎡未満の増築にも触れたいと思います。

「増築は10㎡未満であれば確認申請はいらないのでは?」というお声をよく頂戴しますが、防火地域、あるいは準防火地域に指定されているエリアに関しては、10㎡未満の増築であっても、確認申請は必要になります。従って東京都では例え10㎡未満の増築でもできないということになります。

 

では改築もできないの?

 

ということになりますが、ここでいう改築とは、あくまで建築基準法上での「改築」です。建築基準法でいう「改築」とは、大きさや間取り、構造は変えずに現在の建物を解体もしくは一部撤去して、建て直す又は一から造りなおすこと。という定義がされています。「増築」・「改築」ができないとなるとはたしてリフォームはできるんですか?となりますが、言い換えれば、『「建築確認申請」が不要な範囲内なら工事ができる』ということです。

 

確認申請が必要な工事としてまず先ほどからお話している増築(都内は10㎡未満でも必要)、そして屋根の高さを上げる工事も必要になります。そして、今改築で触れた柱や梁の半分以上を改修するようなケースです。

 

木造住宅の場合、建物の基本構造である柱や梁、筋交いなどを組み替えてしまうと、これは建て替えとみなされます。つまり建物の構造を変えず、増築とならない範囲内であればリフォームは可能ということになります。この規定内であれば、新築に限りなく近い状態とすることも不可能ではありません。ご相談の多い柱と梁のみを残して家をスケルトン状態にリフォームするいわゆるスケルトンリフォームは大丈夫ということになります。

 

増築をせずに、戸建てをフルリフォームすることは、建築基準法でいうところの「大規模な修繕や模様替え」というカテゴリに入ります。「大規模な修繕、模様替え」でフルリフォームは可能になるのですが、注意が必要なのは原則は確認申請は必要だということです

 

 

再建築不可の建物がなぜフルリフォームできるのか?(2025年の建築基準法改正まで)

ではなぜフルリフォームができるのか?そもそも、「大規模な修繕」とは、主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根又は階段)の一種以上を、過半(1/2超)にわたり修繕することをいいます。 修繕とは、経年劣化した建築物の部分を、既存のものと概ね同じ位置に概ね同じ材料、形状、寸法のものを用いて原状回復を図ることをいいます。

 

「大規模な模様替え」とは、模様替えをする建築物の部分のうち、主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根又は階段)の一種以上を、過半(2分の1 超)にわたり模様替えをすることをいいます。模様替えとは、建築物の構造、規模、機能の同一性を損なわない範囲で改造することをいいます。一般的に改修工事などで原状回復を目的とせずに性能の向上を図ることをいいます。

 

ここまでが建築基準法の定義になりますが、例外があります。大規模な修繕や模様替え等に伴い、建築確認申請をする場合は、建築基準関係規定に適合しているかどうかの審査を受ける必要があります。但し、4号建築物(木造2階建て、延べ床面積500㎡以下の建築物)に関しては確認申請は受けなくて良いここがポイントとなります。(しかし、2025年の建築基準法改正でいよいよ再建築不可にも規制がかかることが予想されます。詳しくは次章にて解説ます。)

 

木造2階建て、延べ床面積500㎡以下の建築物を4号建築物とし、確認申請を受けなくてよいとした例外規定を設けているのです。一般の戸建て住宅は、ほぼ大半といってよいほどこの4号建築物に分類されております。この例外規定があるため、再建築不可の建物は、増築や改築は出来ないが、大規模な修繕や大規模な模様替えは出来るという理屈になっているのです。但し、実際にはどの物件でも簡単にフルリフォームや大規模修繕が出来るということではありません。再建築不可である場合は、施工会社に言わせると事のかなり手間のかかる工事であることが大半であるということです。道路がつながっていない≒自動車の侵入ができないことで、理由はすぐに想像できると思います。

 

その他、隣地の問題や足場の問題、私道の通行・掘削の問題をすべてクリアした上で、まずリフォームが問題なく出来るかどうか、木造の実績が豊富な建築業者に確認をしてから工事を依頼しましょう。新築同様にすることはできるのか?結果として、再建築不可物件でも新築同様にすることができると言えます。(しかし、2025年の建築基準法改正でいよいよ再建築不可にも規制がかかることが予想されます。詳しくは次章にて解説します。)

 

再建築不可の建物は築年数がかなり経過しているケースが多数です。昭和56年以前の旧耐震の基準であることがほとんどで、現行の新耐震の基準を満たしていないことのほうが多いと言えます。リフォームされるならば、現状の耐震性や耐火性、そして断熱性を向上させることをおススメいたします。

 

そして、前述しましたが、この再建築不可のフルリフォームやフルリノベーションをどの工事会社に依頼するのか?ここが一番重要です。平成25年に国の耐震の法律が大きく変更されました。再建築不可の土地に建てられている建物の大半が、「既存不適格」と呼ばれる建物になります。これらをどの性能まで引き上げればよいのか?規制はどこまで及ぶのか?増築を繰り返している建物で建ぺい率をオーバーしている場合は?耐火性能は?

 

など明確なルールが定められているのです。大手リフォーム会社であってもこれらの細かい理解をしている事が少ないのが現状です。

 

その為、これらを熟知しているノウハウを持った施工会社に依頼することが必須になるかと思います。

 

再建築不可の新築同様の建物の改修においては、万が一自治体に工事内容の追及をされた際に、これらの法律を熟知していない会社に任せてしまいますと大幅な是正工事を受けるリスクがあります。自治体に対しても明確に説明ができる実績がある施工会社を選定することが大切です。

 

2025年の建築基準法改正で再建築不可はどうなる?

2025年にいよいよ建築基準法が改正になるのをご存じでしょうか?再建築物件のリノベーションにも大きな影響を与える事になりそうです。

詳しくは国土交通省 2025年4月施行予定 4号特例制度縮小 ~2025年建築基準法改正によるリフォームへの影響~|お役立ちコラム|東京中古一戸建てナビ (chukokodate.com)をご覧ください。

新2号建築物とは、2025年に施行(予定)される建築基準法の改正により、新たに設けられる建築物になります。

 木造建築物に係る審査・検査の対象

既存の4号建築物では、2階建て以下の木造建築物で、延べ床面積500m2以下、高さ13m以下、軒高9m以下の建築物です。4号建築物とは、一般的な2階建ての木造住宅を指し、構造計算書の提出や構造審査が省略されていました。

 

これに対し、新2号建築物では、木造2階建ておよび以上の木造平屋建て(200㎡)について、確認申請時に構造計算書などの構造安全性を確認する書類の提出を義務付けられます。

改正後の新法では、前述した特例措置が廃止され、2階建て以下かつ200平方メートル以下の建築物でも、大規模修繕・大規模模様替えを行う場合には、建築確認申請が必要となります。そして従来よりも厳しい要件が設けられるようになります。確認申請ができない再建築不可物件に対してはどのようになるのか?こちらに注目されていますが、従来、格安で仕入れ、構造計算もおこなわないままリフォームを行い転売してしまうケースなどが多発したため、かなりの規制がかかることが予想されます。

 

再建築不可でない通常の建物で、大規模修繕や大規模模様替えを行う場合、つまり、主要構造部(壁、柱、床、梁、屋根、階段)の50%を超える修繕工事等を行う場合は、建築確認申請が必要となることが決まりましたので、このルールをそのまま当てはめると、確認申請ができない再建築不可の建物は大規模なリノベーションはできないということになります。今回の改正では、屋根の吹き替え、外壁の張り替え、階段の位置の変更、間取りの変更等が含まれます。一方、小規模な工事については、建築確認申請が不要であることが多く、畳からフローリングへの変更、キッチンや浴室の更新、壁紙の張り替え等が該当します。

 

新2号建築物のリフォームで確認申請が必要なケース

ここでは、新2号建築物である一般的な木造2階建て住宅に該当する建物をリフォームする際に、確認申請が必要となるケースについて詳しく解説します。

 

以下のような大規模修繕や模様替えを行う場合は、確認申請が必要です。

 

柱や梁などの主要構造部分の交換・増設・減設 →いわゆるスケルトンリフォーム。

外壁、屋根、床、天井などの大規模な改修、交換、張り替えなど。

天井などの大規模な改修・交換・張替えを行うもの。

居室、廊下、玄関、階段等の間取り変更。

増築や増築に準ずる工事・改築、再建築に準ずる工事。

 補足

 

「大規模な修繕」とは、主要構造部(壁、柱、床、梁、屋根、階段)のうち一種以上の修繕することをいいます。修繕とは、経年劣化した建築物の部分を、既存のものと概ね同じ位置に概ね同じ材料、形状、寸法のものを用いて原状回復を図ることをいいます。

 

「大規模な模様替え」とは、模様替えをする建築物の部分のうち、主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根又は階段)の一種以上を、過半(2分の1 超)にわたり模様替えをすることをいいます。模様替えとは、建築物の構造、規模、機能の同一性を損なわない範囲で改造することをいいます。一般的に改修工事などで原状回復を目的とせずに性能の向上を図ることをいいます。

 

でしたね。つまり、2025年の建築基準法改正により、「新2号建築物」に該当する大規模な修繕や大規模な模様替え、いわゆる今は自由に行える「スケルトンリフォーム」についても確認申請が必要となります。

 

具体的には、大規模な修繕や大規模な模様替えを行う場合、つまり、主要構造部(壁、柱、床、梁、屋根、階段)の50%を超える修繕工事等を行う場合は、建築確認申請が必要となることが決まっています。屋根の吹き替え、外壁の張り替え、階段の位置変更、間取りの変更等も対象となります。

小規模な工事については、今まで通り、建築確認申請が不要となります。畳からフローリングへの変更、キッチンやバスルームの更新、壁紙の張り替えなどがそれにあたります。

 

ただし、修繕や模様替えの場合も、省エネルギー性能や耐震性能を確保する必要があることに注意が必要です。大規模な修繕や大規模な模様替えには建築確認が必要ですので、建築家や建築設計事務所に相談し、適切な設計や申請手続きを行うことが重要になります。また、確認申請手続きには申請料や審査期間が必要な場合もあり、従来よりも着工までに時間がかかることになります。

弊社ではこれまでに増築を伴う工事に関しては確認申請を行ってきた多数の実績があります。既存建築物の大規模修繕など申請手続きは、自治体も不慣れな場合が多く、3~6カ月かかったケースもありました。

 

既存住宅の確認申請のスピード化、中古住宅を購入してリフォーム(確認申請を伴う)を行う場合の課題として挙げられると思います。

一例ですが、オンライン申請を推進するアナウンスもありましたが、現時点ではどのような対応になるかは不明です。

 

まとめ 再建築不可の建物やセットバックの必要のある建物のリフォームはどうなるのか?

これまで、セットバック規制がかかった敷地や建物では、建て替えると建物が狭くなるため、スケルトンリフォームを選択する方が多くいらっしゃいました。しかし、今回の建築基準法の改正により、木造2階建ての建物(新2号建築物)でスケルトンリフォーム(大規模修繕・模様替え)を行う場合は、確認申請が必要になる可能性が極めて高くなっています。したがって、再建築不可やセットバックが必要な物件をスケルトンリフォームの際にも、同じように建築確認申請が必要になることが予想されます。

 

つまり、今回の改正は、再建築不可物件のリフォームにも大きな影響を与えることになりそうです。

 

改正後の新法では、前述の4号特例の措置が廃止され、2階建て以下かつ200㎡以下の建物の大規模な修繕や大規模な模様替えには、建築確認申請が必要となることをお伝えしました。

 

では、確認申請ができない再建築不可物件はどうなるのでしょうか。

 

再建築不可は、これまで安価に物件を購入し、構造計算を行わずにリフォームして転売するケースが多かったため、かなりの制限がかかると予想されます。

 

ここまで、新2号建築物すなわち従来の戸建て(2階建て以下かつ200㎡以下の建物)に対して大規模な修繕や大規模な模様替え、すなわち主要構造部(壁、柱、床、梁、屋根、階段)の50%を超えるリフォームについては、建築確認申請が必要となる旨の説明してまいりましたが、このルールをそのまま適用すると、建築確認申請対象外の建物では大規模な改修工事を行えないことになります。

 

従来、建て替えが認められていない物件でも、4号建築物の物件は新築と同じ性能を有する大規模なリフォームを行うかことができましたが、ルールが明確化されたため、今までのルールは一新されるでしょう。

つまり、2025年以降、再建築不可の物件に大規模な修繕を施したい場合は、建築基準法上の道路に接道させるか、接道条件を満たす土地を地続きで新たに取得するかなどの方法を模索するしかなくなる可能性があります。

 

弊社では、再建築不可物件のリノベーションを数多く施工しています。再建築不可物件は耐震性が低いものが多いため、確認申請はすることができませんでしたが、全棟で詳細な構造計算を行うことで対応してきました。これらに関する詳細な規定はまだ決まっておらず、今後、政府からの発表が待たれるところです。

 

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著者情報

宅地建物取引士 刈田 知彰

      (かりた ともあき)

ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。

私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。

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著者情報 刈田知彰

 

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