2023.02.01
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共有名義不動産の分割方法

更新日:2024年2月9日

 

共有名義不動産の分割方法

 

2024年に相続登記が義務化されます。これから相続が活性化する時代が来ますが、相続などで不動産を取得した場合、その不動産を複数の相続人で共有するケースがあります。ですが、不動産は、お金や動産と違い、簡単に分割することができません。

そんな不動産の分割方法を今回はご紹介したいと思います。

 

前回は相続登記義務化について解説しています。

 相続登記が2024年に義務化されます。|お役立ちコラム|東京中古一戸建てナビ (chukokodate.com)

 

それでは早速分割方法をご紹介していきます。

 

 

分割方法その1「換価分割」 

まず、不動産を売却し、売却して得た金額を自分の取り分に応じて分割する方法です。

こちら「換価分割」といい呼ばれる方法です。

投資用に保有している不動産や、空き家・未入居の不動産、継続保有する意思がない場合などに選択できる方法です。

分割や手続きがスムーズに行えるため、おすすめの方法です。

 

 分割方法その2「現物分割」

次に、第三者に売却する意思がなく、土地を保有し続けたい場合に候補にあがるのが、

実際に土地を分割する「現物分割」という方法です。

ただし、土地の場合、ある程度の面積があり、分割しても資産価値が残るような土地でなければ分割の意味がありません。分割しのはいいが、家が建てられないなんてことになったら元も子もありません。

また、土地を分割する際には、土地の測量や隣接する土地の所有者との境界確認が必要になり、手続きにかかる時間や労力、費用なども考慮しなければなりません。

この「現物分割」がうまくいけば、それぞれの土地所有者が土地を単独で所有する状況ができ、土地の管理・維持・処分の権限を明確にすることができるのです。

 

 分割方法その3「代償分割」

3つ目の方法は、共有者の一方に不動産を所有させ、持分を失った共有者に補償金を支払うという方法です。「代償分割」といいます。

手続き的には一番スムーズな方法かもしれませんが、代償金の支払いが必要なのがネックです。

共同者が代償金を支払うに足る資産を有している必要があります。

場合によっては金融機関から資金を調達する方法もありますが、一般的な住宅ローンは利用できないため金利が高くなり、取り扱える金融機関も限られるでしょう。

また代償金の算出でもトラブルが起きる可能性もあります。

 

 分割方法その4「持分の売却」

上記3つの方法は、共有者同士で話し合いをして解決する方法ですが、共有者同士の関係に問題がある場合は、自分の持分だけを売却するという方法もあります。

そのような持分のみを買い取ってくれる会社もあります。

ただし、共有持分の売却は、一般的な相場よりも低い価格となることが予想されます。

それでも、簡単に共有状態から抜け出せる方法であり、単に共有状態から抜け出して結論を出したい場合には有効です。

ただし、このような解決策を取ることができる前提として、その不動産に資産価値があることが必須です。

不動産に価値がなければ、第三者や持分買い取り業者に売却することはできませんし、共有者たちもお金をかけようとはしません。

結果、不動産は共有のまま放置されることになってしまいます。

不動産は所有しているだけで「固定資産税」などのコストがかかりますし、「所有者責任」という潜在的なリスクも背負うことになります。

まず、これから不動産を取得される方は、資産価値を適切に評価することを意識することが大切ですし、すでに不動産をお持ちの方は、その価値を確認し、維持や処分の方法を決めておくことも重要です。

 

まとめ

以上4つの不動産の分割方法をご紹介させて頂きました。相続人が複数人いる場合は、最初に安易に考えてしまうととんでもない結末になってしまう可能性があります。まだ結末があれば良いですが、不動産はお金だけでなく気持ちの問題も密接に関係しています。そのままにしてしまうと、相続人が増えてしまい、更に難しい問題に発展する可能性もあり、そのまま放置されると空き家問題など他人にも迷惑をかけてしまう可能性もあります。話がこじれる前にプロにお願いするのも一手です。また、4つの方法は不動産の価値を知る事も重要になりますし、分割した場合の価値、価格が変わりますので、それぞれの価格を知る事も重要になります。

不動産に関わるトラブルに巻き込まれないためにも、ぜひ信頼できる業者に相談してみてください。

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著者情報

宅地建物取引士 刈田 知彰

      (かりた ともあき)

ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。

私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。

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著者情報 刈田知彰

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