2026.04.17
不動産ガイド

買ってはいけない中古一戸建て10選|プロが教える要注意物件の見極め方

買ってはいけない中古一戸建て10選のイメージ画像

目次

1. 「買ってはいけない」物件の共通点

中古一戸建ての市場には、一見お買い得に見えても実は大きなリスクを抱えた物件が少なくありません。こうした物件には共通した特徴があります。

  • 相場より明らかに安い(周辺相場の7割以下は要注意)
  • 長期間売れ残っている(掲載から6ヶ月以上)
  • 写真が少ない・古い(見せたくない部分がある可能性)
  • 「現況渡し」「瑕疵担保免責」の条件がついている

安さには必ず理由があります。この記事では、不動産のプロが「これは避けるべき」と判断する10パターンを具体的に解説します。

物件選びに不安はありませんか?

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2. NG物件1〜3:法律・権利の問題

NG物件1:再建築不可物件(知らずに購入)

建築基準法の接道義務(幅4m以上の道路に2m以上接する)を満たさない土地は、建物を壊しても新築できません。価格は安いですが、住宅ローンが組みにくく、売却も困難です。

特に注意すべきケース:不動産広告に「再建築不可」と明記されていないことがあります。接道条件は必ず重要事項説明書で確認してください。

NG物件2:借地権付き物件(条件未確認のまま購入)

借地権付きの物件は土地の所有権がなく、毎月の地代(ちだい)が発生します。また、建て替え・増改築には地主の承諾が必要で、承諾料(更新料・建替え承諾料)が数百万円かかることがあります。

借地権自体が悪いわけではありませんが、契約条件を十分に理解せず購入するのは危険です。

NG物件3:共有持分・権利関係が複雑な物件

土地や建物が複数人の共有名義になっている物件は、将来の売却・建て替えに共有者全員の同意が必要です。相続で権利関係が複雑化しているケースもあり、「誰が何割所有しているか分からない」物件は絶対に避けましょう

3. NG物件4〜6:建物の問題

NG物件4:旧耐震基準で耐震補強されていない物件

1981年5月31日以前に建築確認を受けた建物は旧耐震基準で、震度5強程度までしか想定されていません。耐震補強がされていなければ、大地震で倒壊するリスクが高いです。

さらに、旧耐震基準の物件で住宅ローン控除を受けるには耐震基準適合証明書または既存住宅売買瑕疵保険の付保が必要です(2022年度税制改正により、登記簿上の建築日が昭和57年1月以降の建物は証明書不要)。書類取得には手間と費用がかかるため、税制面で不利になりやすい点に注意が必要です。

NG物件5:傾きのある物件

床の傾きが6/1000以上(1mあたり6mm以上)ある物件は、地盤沈下(不同沈下)の可能性があります。地盤改良工事は100〜300万円以上かかり、建物のジャッキアップはさらに高額です。傾きの原因が地盤にある場合、根本的な解決が困難なケースもあります。

NG物件6:違法建築・既存不適格の物件

建ぺい率・容積率をオーバーしている物件や、建築確認を取らずに増改築された物件は「違法建築」です。住宅ローンが組めない場合が多く、売却時にも大幅な値引きを強いられます。

「既存不適格」は建築時は合法だったが法改正で現在の基準に合わなくなった物件で、違法建築とは異なります。ただし、建て替え時に同じ広さの建物が建てられない可能性があります。

4. NG物件7〜8:土地・立地の問題

NG物件7:ハザードマップの高リスクエリア

洪水浸水想定区域(浸水深3m以上)、土砂災害警戒区域、液状化リスクの高い地域にある物件は、自然災害で甚大な被害を受ける可能性があります。

近年は災害リスクの重要性が広く認知されており、高リスクエリアの物件は資産価値の下落が顕著です。火災保険・地震保険の保険料も高額になります。

NG物件8:擁壁(ようへき)に問題がある高台の物件

高台の物件で擁壁にひび割れ・傾き・水抜き穴の詰まりがある場合は危険です。擁壁の補修・作り直しは数百万円〜1,000万円超になることもあり、最も高額な修繕項目の一つです。

古い「大谷石(おおやいし)」や「ブロック積み」の擁壁は特に注意が必要。現在の建築基準に適合しない擁壁は、建て替え時に作り直しを求められます。

💡 施工現場からのアドバイス

16年間で数多くの中古一戸建てを見てきた私が、「これだけは絶対にやめてほしい」と思うのは、擁壁に問題がある物件を知らずに買うことです。

建物のリフォームは200〜300万円で大幅に改善できますが、擁壁の作り直しは1,000万円を超えることもあり、しかも「やらないと住めない」レベルの問題になることがあります。自治体から「是正命令」が出されれば、擁壁の安全性が確認されるまで建物に住めなくなるケースすらあります。

高台の物件を検討する場合は、必ず擁壁の種類・築年数・状態を確認してください。RC造(鉄筋コンクリート造)の擁壁で、確認検査済証がある物件であれば安心です。

5. NG物件9〜10:環境・将来性の問題

NG物件9:嫌悪施設に近い物件

以下のような施設の近くにある物件は、生活環境への影響だけでなく、資産価値にも大きくマイナスになります。

  • 騒音・振動:高速道路、幹線道路、線路の至近
  • 臭気:工場、下水処理場、ゴミ処理施設
  • 心理的要因:墓地、火葬場、刑務所
  • その他:パチンコ店、風俗店などが密集するエリア

これらは不動産広告では分からないことが多いため、必ず現地を訪問して周辺環境を確認してください。

NG物件10:人口減少が著しいエリアの物件

東京23区でも将来的に人口減少が予測されるエリアがあります。人口が減れば住宅需要も減り、地価の下落 → 資産価値の低下 → 売却困難というスパイラルに陥ります。

特に駅から遠いバス便エリアは、人口減少の影響を受けやすく、将来の資産価値維持が難しい傾向があります。

6. 「安い物件」に飛びつく前に確認すべきこと

相場より安い物件を見つけたら、以下の5つの「なぜ安いのか」チェックを行ってください。

  1. 接道条件:再建築不可ではないか?セットバックが必要ではないか?
  2. 権利関係:所有権は完全か?借地権・共有持分ではないか?
  3. 建物の状態:傾き・雨漏り・シロアリ被害はないか?
  4. 法的制限:違法建築・既存不適格ではないか?建ぺい率・容積率は?
  5. 環境要因:嫌悪施設・災害リスク・騒音はないか?

7. NG物件を掴まないための4つの防衛策

  1. ホームインスペクション(住宅診断)を依頼する:費用5〜10万円で建物の状態を専門家が診断。数百万円のリスク回避になる
  2. 重要事項説明書を隅々まで確認する:接道条件、用途地域、災害リスク、建築制限が全て記載されている
  3. ハザードマップを自分で確認する:国土交通省「ハザードマップポータルサイト」で洪水・土砂災害・地震リスクを確認
  4. 信頼できる不動産会社を選ぶ:物件のリスクを正直に伝えてくれる会社は、結果的にあなたの味方になる

8. 例外:プロなら活用できるNG物件

上記のNG物件の中にも、リスクを正しく理解した上であれば活用可能な物件もあります。

  • 再建築不可物件:フルリフォームで長期間住む前提なら、相場の5〜7割で好立地の物件を手に入れられる
  • 旧耐震基準の物件:耐震補強工事(100〜200万円)を行えば安全性を確保できる
  • 借地権付き物件:地代・更新料を含めても所有権物件より大幅に安い場合、トータルコストで有利になることがある

ただし、これらは不動産と建築の専門知識が必要な判断であり、初めて中古住宅を購入する方にはおすすめしません。

9. まとめ

  • 法律・権利の問題:再建築不可、借地権(条件未確認)、共有持分は要注意
  • 建物の問題:旧耐震(未補強)、傾き、違法建築・既存不適格は避ける
  • 土地・立地の問題:ハザードマップ高リスク、擁壁に問題ありは危険
  • 環境・将来性の問題:嫌悪施設近接、人口減少エリアは資産価値が下がりやすい
  • 相場より安い物件は「なぜ安いのか」を必ず確認
  • ホームインスペクション + 重要事項説明書の精読が最大の防衛策
刈田知彰

宅地建物取引士 刈田 知彰(かりた ともあき)

中古住宅売買の専門家。不動産業界16年のキャリアを持ち、新築マンション販売から中古戸建て・リノベーション専門へ転向。「買ってからがスタート」をモットーに、構造・耐震・断熱など建物の本質を見極めた住まい選びをサポートしています。

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