2022.11.04
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塀は隣との「共有」と「単独所有」どちらがいいのか?

塀は隣との「共有」と「単独所有」どちらがいいのか?

 

 土地を購入した時やする前に塀やフェンスはどちらのものなのか、または両者のものなのかを知っておく必要があります。

 

実際に塀やフェンスは「共有」「単独所有」どちらかを選ぶべきなのか、ご存じでしょうか。

 

今回は、塀やフェンスに関する「共有」と「単独所有」のメリット・デメリットを説明させて頂きます。

 

塀やフェンスの設置方法

 まず、塀やフェンスの設置方法には、以下の2つがあります。

1. 2つの土地の境界線が塀の中心を通るように塀またはフェンスを設置する。

2つの土地の境界線が塀の中心を通るように塀またはフェンスを設置する。のイメージ図

 

2. 片方の土地にのみ塀を設置し、塀またはフェンスの外面が土地の境界線に沿うようにする。

片方の土地にのみ塀を設置し、塀またはフェンスの外面が土地の境界線に沿うようにするのイメージ図

 

1.の場合、塀の設置費用をそれぞれ分担することになります。

 

2.の場合は、費用も塀を設置した土地の所有者が負担するため、塀は設置者の単独所有となります。また、片方ではなく両者が塀を設置するということも考えられます。

 

では、塀は自分の土地の単独所有にするべきなのでしょうか?境界で共有にするべきなのでしょうか?

 

境界について補足

「境界線」とは、一筆の土地の外周で示される土地と土地との境目の線をいいます。
土地は、一筆、二筆と数えることから「筆界」と呼ばれることもあります。土地における境界線は、特に目に見える形で線が引いてあったり、ひもや縄で明示してあるものではありません。土地と土地の間の角や土地と道路の角に「境界標」や「境界杭」が埋め込まれており、その境界標や境界杭を結んだ線が土地の「境界線」です。境界標や境界杭を上から見ると「矢印」や「十字」の形が表示されており、矢印の先端、もしくは十字の交差部分が土地の角地となります。この矢印や十字で示される点を結んだ線で囲まれた形が、当該土地を示しています。

今回は隣地との境界に対する塀又フェンス等の設置についてのコラムとなります。隣地との境界は「隣地境界線」と呼ばれています。

ブロック塀やフェンス、生垣などが境界線に沿って設置されていることで境界線が外観上明示されていることもありますが、もちろん参考にはなりますが、その設置物が正確な境界線を示しているわけではなく、境界線によってきまります。この境界線上にあるのか、沿うように塀又はフェンスが建てられるのかが今回のコラム「共有」「単独所有」となるわけです。

 

 

共有と単独の違い

まずは、共有にするのか単独で所有することによる違いはといいますと

1. 塀の構造などに希望を込めることができる。

2. 費用負担が少ない。

3. 塀に割く土地面積が少なくて済む。

といった点が考えられます。

上記1について、仮に隣地の所有者が自分の土地にフェンスを作る場合、フェンスの高さや材質は自由に決めることができます。

隣地所有者のフェンスですから、他人が口出しすることは許されません。

 

例えば、コンクリート製で隙間なく、高さ2mを超える塀を作った場合、自分の土地の日当たりや風通しに影響が出る可能性は高いですが、それを格子状のフェンスにするよう要求することはできません。※ワンポイント(2.2m以下にするよう求めることは可能だと思います)。建築基準法施行令では、ブロック塀など組積造の塀の高さは1.2m以下、1.2m以上の場合は控え壁が必要です。

 

共用フェンスの場合、高さや材質は協議して決めることになりますので、日当たりや風通しを確保したいのであれば、アルミ製の格子フェンスにするなどの要望を出すことで、ある程度自分の意見を反映させることは可能です。

なお、上記2については、基本的には費用は折半となると思いますので、半額で済みます。

 

最後に、3ですが、フェンスに割く面積を減らすことができます。これは、東京のように地価が特に高い場合など、狭い土地を双方が所有している場合を除けば、大きなメリットとは言えません。

 

 

共有のデメリット

逆に、共有のデメリットは以下の通りです。

塀の仕様やその後の処分を自分一人では決められないということです。

先に説明したように、フェンスを建てる際にどのようなフェンス(高さ、材質、色)にするか、話し合って合意しておく必要があります。

さらに、一度建てたフェンスを撤去したり、取り替えたりするには、他の共有者の同意が必要です。また、修繕についても共有者との話し合いが必要になります。

隣人関係が良好であればいいのですが、将来、売買や相続などで所有者が変われば、どうなるかは誰にもわかりません。

そんなとき、その都度相談が必要な共有名義では、面倒なトラブルに発展する可能性があります。

単独所有のメリットとデメリットは、共同所有のそれとは逆になります。

 

 

単独所有のメリット

塀やフェンスの構造を自分自身で自由に決められる。ということなのです。

プライバシーを重視するのであれば、コンクリート塀で隣地からの視線を完全に遮断したり、雰囲気を出すために板塀にしたりすることも検討できます。

また、自分の判断だけでフェンスを管理することも可能です。

 

 

単独所有のデメリット

フェンスの設置やメンテナンスにかかる費用は、すべて所有者が負担することになります。日当たりや風通しを考えて自分の敷地に格子状のフェンスを作っても、隣接する敷地の所有者がコンクリート製のフェンスを作ることもある。

では結局、「共有」と「単独所有」、どちらが望ましいのでしょうか。

 

 

結論

金銭的な問題がないのであれば、将来的なトラブルを避けるためにも、自分の土地だけにフェンスを建てることが望ましいといえます。

最近では、ほとんどの地主さんが自分でフェンスを建てています。

 

ただし、自分でフェンスを建てる場合でも、隣人とのトラブルを防ぐために、事前に隣人の地主と構造(高さ、材質、色など)について相談しておくとご近所付き合いも良くなるのではないでしょうか。

 

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著者情報

宅地建物取引士 刈田 知彰

      (かりた ともあき)

ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。

私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。

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著者情報 刈田知彰

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