2023.06.30
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中古一戸建てと地震について

更新日:2024年3月18日

中古一戸建てと地震について

 

 

はじめに

日本は地震大国です。昨今では南海トラフ地震の発生確率は30年以内に70%から80%と言われています。

今回は、地震の被害をなるべく軽減できる住宅の購入方法について解説したいと思います。

 

日本の建築基準法は地震とともに耐震の基準が強固になってきました。宮城県沖地震、阪神・淡路大震災を教訓に耐震基準が見直しされました。他にも鳥取県西部地震、新潟中越地震、東日本大震災、熊本地震など小規模な揺れも合わせたら数えきれないほど日本では地震が起きています。

つまり、日本に住む限り地震対策は必ず必要となります。

 

 

地震対策方法は?

一番の対策方法は地震に強い家に住むことです。

すなわち家を購入する時が一番重要なタイミングになります。できるだけ地震に強い住宅を選ぶことが地震対策になります。

そして、既存住宅に住んでいる場合の対策は耐震改修を行う必要があるのです。既存住宅の耐震改修は借りぐらしが必要になります。手間と費用が必要になるのです。

 

住宅取得者に比べ、これから住宅を購入する人は、耐震性を確保することがしやすくなります。住宅を選ぶ際に地震被害の少ない地域を優先的に選び、耐震性の高い住宅を選んだり、性能向上リノベーションを行えば良いのです。

 

しかし、地震に強い住宅を探すことは意外に難しいのです。なぜなら、住宅を購入する際には、価格やデザイン性など、他に考慮すべき要素もあるからです。耐震性だけを優先させることが難しいのも事実です。

多くの人は住宅を購入する際に耐震性を最優先にしていないから建物が最低限の強度になってしまっているのです。

 

耐震性が軽視されているのは地震の被害に遭わない確率の方が高いからです。ですが、ひとたび地震が起これば、あなたやご家族の生活に大きな打撃を与えます。命を奪われるかもしれません。

地震の被害を決して軽く考えてはいけないのです。

 

 

地震リスクを軽減する街選び

地震被害を考える上で、都市選びは非常に重要なポイントです。

日本全国どこに住んでいても大地震のリスクはゼロではありませんが、大地震のリスクが高い地域とそうでない地域があります。

例えば、仕事や学校の関係で首都圏から関西に引っ越すことは多くの人にとって難しいが、同じ首都圏でもリスクの低い地域を選ぶことは可能になります。

 

 

耐震以外でのポイントにもフォーカスしたいと思います。

関東大震災は、首都圏の直下型地震です。当時は建築技術が未発達で、多くの建物が倒壊しました。

関東大震災で特筆すべきは、火災による被害です。

例えが悪いですが、倒壊した家屋は焚き火のようなものです。

どこかで火事が起きれば、あっという間に燃え広がります。

阪神・淡路大震災でも、大規模な火災が発生しました。

これらのことから、住宅密集地はなるべく避けなければなりません。

しかし、東京で住宅が密集していない地域を探すのは難しいので、その代わりなるべく前面道路が広い家に住むことが望ましいです。

万が一の場合道路が狭いと、建物が倒壊しても緊急車両が入れなくなるからです。

 

また、東京では山手線の西側の地盤が固いと言われています。

いくらお金をかけて丈夫な家を建てても、周囲が崩れて火災が起きては意味がありません。

地盤のしっかりした地域を選ぶことも大切な判断基準の一つになります。

 

自治体が発行しているハザードマップはとても参考になるので、街を選ぶ際には必ずハザードマップを確認するようにしましょう。

 

 

中古戸建てでの地震リスクを軽減する方法

耐震技術は年々進化しているため、新しい家になればなるほど安心できる建物が多くなりますが、新築戸建てでも未だに建築基準法ギリギリの基準で建てられている建物も多く存在します。

 

つまり、古いからと言って物件を買ってはいけないかというと、そんなことはありません。重要なことは築年数が古い物件を検討する場合は、その建物にあった耐震改修など必要な対策を行えばよいのです

 

但し、耐震改修工事を行える建物は構造・工法によっても判断が変わってきますので、必ず専門家に相談もしくはコラムのバックナンバーで勉強してください。

 

 

具体的な例

冒頭でも話したように日本では地震によって建築基準法の耐震基準が厳しくなっています。大きくわけると旧耐震新耐震(8100基準)2000年基準に分けることができます。

 

築年数別おススメ性能向上リノベーション|お役立ちコラム|東京中古一戸建てナビ (chukokodate.com)

 

旧耐震の物件は、よほどのことがない限りそのまま住むのは避ける必要があります。

木造住宅は耐震改修が可能ですが、旧耐震の物件は改修費用が高額になる傾向があります。

フルスケルトンリフォームと呼ばれる建物全体の大規模な改修を行う予算がとれない場合は、旧耐震の物件を選ばない方が無難でしょう。

耐震補強工事行う場合は、基礎補強が重要なポイントとなりますので、必ず基礎補強ができる業者を選ぶ必要があります。

 

1981年6月に建築基準法の大改正があり、それ以降に建てられた建物は新耐震と呼ばれます。

新耐震基準に適合しているすなわち現時点では住宅ローン減税が利用できるなど、一定の耐震基準としては認められています。

 

それ以前に建てられた建物は既存不適格住宅として扱われます。住宅ローン減税を利用するためには耐震基準適合証明書等が必要になってまいります。中古住宅を購入する場合は1981年6月以降に建てられた建物にすることが望ましいです。

 

戸建て住宅の場合、阪神・淡路大震災の教訓から2000年6月に耐震性に関する建築基準法の再改正がありました。しかし、2016年の熊本地震では、2000年6月以前に建てられた建物では新耐震基準でも被害が見られ、古い建物ほど耐震性は高くないが、耐震対策は必要であるとしています。

 

そして、重要なポイントは熊本地震では2000年基準で建てられた建物も倒壊してしまったという事実です。熊本地震に対し効果的えあったのは耐震等級3の建物のみになります。

 

 

つまり、「耐震等級3の住宅を選ぶ」「耐震等級3に性能向上リノベーション」を行う必要があります。

 

耐震等級3

耐震等級1は建築基準法と同程度、耐震等級2は建築基準法の1.25倍、耐震等級3は建築基準法の1.5倍となっています。

耐震等級3新築の基準となります。中古住宅の場合は上部構造評点で表されます。耐震等級3≒上部構造評点1.5となります。

 

2000年以前の建物に対しては性能向上リノベーションを行う事をマストに考えましょう。

 

まとめ

日本の住宅を購入する際に気をつけなければならないのが、地震です。日本に住んでいる限り、地震災害から逃れることはできません。

日本人が住宅を購入する際に、地震による被害を無視することはできないのです。

 

災害は一瞬にして家族の命と財産を奪います。想像してください。耐震等級3の耐震性能を有しない建物が倒壊または半壊している状態を地震が起こった場合一時的に避難はすると思いますが、その後安心してわが家に帰る自分たちの姿を阪神・淡路大震災は過去のものとして語られていますが、決して忘れてはならないことです。

 

住宅を購入する際には、地震リスクと正面から向き合い、何があっても後悔しないような選択をしましょう。

 

 

 

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著者情報

宅地建物取引士 刈田 知彰

      (かりた ともあき)

ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。

私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。

新築戸建てから中古戸建てのことならなんでもご相談ください!

 

著者情報 刈田知彰

 

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